年金問題は日本だけじゃない!

ブッシュもブレアも頭が痛い海外の年金制度どうなってる?

2005.03.24 THU

2004年10月のイギリス。TVニュースのトップ・ストーリーは毎日、公的年金問題に関するものだった。

イギリスはいまだに貴族制度が残っており、日本人が想像する以上に階級格差が歴然としている。そんな国で、急進的な共和派(カトリック教徒)ともいえるブレア政権の誕生は、驚きをもって迎えられた。

そのブレア政権が、公的年金の財源不足が年570億ポンド(約11.5兆円)に及ぶと発表したことが、連日のTVニュースの最大のトピックだった。

イギリスの公的年金は、定額支給される「基礎年金」+サラリーマンの所得に応じて支払われる年金の「2階建て」制度になっている。ただし、このままでは低所得者が不利になってしまうので、年収1万8000ポンド(約360万円)未満の人も、この額だけの収入があったとみなして所得比例分、つまり「2階部分」の給付を行っていた。だが、これこそが年金財源不足の原因となっていたのだ。

もし公的年金の財源不足が深刻化し、最終的に破たんしてしまうとすると、それに代わる私的年金(日本の「個人年金保険」に相当)の高い保険料を払えない低所得の労働者たちは、リタイア後の年金生活が危うくなってしまうのだ。

海を隔てたアメリカでも、現ブッシュ政権は最重要政策課題を「年金改革」と位置づけている。その骨子は、通常の賦課方式(世代間の助け合い)に加え、老後の資金を若いうちに自分で積み立てる「積立方式」を並行導入しようというもの。これも、ベビーブーマー世代の大量退職を迎える2008年前後から予測される年金財政の急速な悪化をにらんでのものだ。

日本でも、国会では再び年金問題が取り上げられ、公的年金タスクフォース(www.nenkin-tf.info/)をはじめとする民間は、今も最適な年金制度に関する研究を続けている。年金制度問題について、R25世代は引き続き注意を払う必要があるだろう。

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