「仮処分」と「判決」はどう違う?

ニッポンの裁判の仕組みと裁判所のお仕事をおさらい

2005.03.31 THU

このところ裁判の話題が多い。ニュースを聞いたり読んだりしていると、なんとなくわかったような気になるのだが、意味のわからない用語も多いのでは。旬な話題に参加して恥をかかないよう、少しだけベンキョーしておこう。

まず裁判所の種類には簡易裁判所(簡裁)、家庭裁判所(家裁)、地方裁判所(地裁)、高等裁判所(高裁)、最高裁判所(最高裁)がある。家裁は少年犯罪などでクローズアップされるときもあるが、基本的には簡裁とともに小さな事件を扱うところ。ニュースに出てくるような大事件は、だいたい地裁からスタートすると覚えておけばいい。地裁で決着がつかなければ高裁、それでもダメなら最高裁、という流れだ。

裁判はざっくり民事裁判と刑事裁判に分かれるが、裁判所は同じ。ライブドアとニッポン放送のバトルなら民事事件として、殺人事件なら刑事事件として、同じ場所で行われる。ただし、民事が“和解”の成立を目指すのに対し、刑事では“判決”以外の結論はない。

刑事事件であれ民事事件であれ、最初の判決に不服があって高裁に持ち込むケースを控訴、高裁から最高裁に持ち込むことを上告という。無罪の主張から罪が重すぎるという内容まで理由はいろいろだが、どんなにがんばっても最高裁より先はなく、ここの判決で刑は確定することになる。

では、ライブドアが行って地裁で認められた「仮処分」でニッポン放送側が高裁に持ち込むとき、控訴ではなく抗告という言葉が使われたのはなぜか。それは、「仮処分」が、判決や和解までに時間がかかると“現在の権利”が失われる可能性がある場合に暫定的に行われる手続きだから。通常の裁判なら必ず行われる審理なしで、いきなり結論が出たのも時間短縮のためなのだ。

とはいえこれだけの関心事が、非公開のまま結論だけが示される形になったのは残念。傍聴マニアとしては、双方の言い分を聞いてみたかったなあ。

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