財政危機なら消費税10%超!?

「21世紀ビジン」にみる25年後の日本社会とは?

2005.05.12 THU

政府の経済財政諮問会議が最近まとめた「日本21世紀ビジン」というのを知っているだろうか。ひと言でいえば2030年までの目指すべき将来像を描いた日本の長期構想なのだが、そこにはバラ色の未来や、一方で考えたくもないような危機的な状況が描かれてあったりして、なかなか興味深いのだ。

具体的にどんなことが書かれているのかというと、「21世紀ビジン」は2部構成で、第1部が直視すべき危機と避けるべきシナリオ、第2部で目指すべき将来像が示されている。しかしそのままだとわかりづらいので、明るい未来と暗い未来というふうに分けて紹介すると、こんな感じだ。

ビジンではまず、2030年には5人に1人が75歳以上の超高齢化社会となるため、財政健全化や役所のスリム化、高齢者の就労拡大、社会保障制度改革、自由貿易協定(FTA)推進などが不可欠と指摘。で、こうした構造改革がうまくいった場合は実質GDP成長率が1%台半ばとなり、1.世界中の人が訪れたい、働きたい、住みたいと思う国 2.海外から信頼を得られる品格ある国家 3.高齢化克服先進国 4.個人の夢が実現できる多様多才社会――といった素晴らしい国になるという。

まさにバラ色の未来、いくらなんでも楽観的すぎるだろってツッコミたくなるが、もっともこれは構造改革がうまくいった場合の話。じゃあ改革が滞ったときはどうなるのか? 2030年には高齢化社会に加えて人口が現在より約1千万人も減少するため、労働力の減少が生産力の縮小をもたらし、経済成長はもちろん低下する。税収は落ち込み、その一方で社会保障費の支出が急増し、財政危機が深刻化。当然、消費税は10~20%にハネ上がる――と、だいたいこんなシナリオが予想されるらしい。

しかしどちらに現実味を感じるにしても、これはあくまで25年後の話。多様多才な社会か、それとも危機的状況か。それは小泉さんだけじゃなく、今後の政治のあり方にかかっているのである。

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