新しい政治用語か悪口か!?

小泉首相もよく口にする「中2階」って誰のこと?

2005.06.09 THU

「中2階」というのを知っているだろうか。通常の階よりも天井が低く、デパートなどによくあるような1階と2階の間に設けられた中途半端な2階――そう、あれのことだ。

ところが最近、この中2階という言葉がなぜか政治の世界でよく使われている。実際、新聞の政治面を読んでいても、やたらとこの言葉が出てくるのだ。たとえばこんなふうに。《小泉首相は9日午後、「いわゆる中2階組といわれる人たちは改革意欲が足りない」と語った》《自民党の「新世代総理を創る会」若手有志は、小泉政権発足4周年の4月26日夕、東京・数寄屋橋で「ポスト小泉は中2階を吹っ飛ばし、我々の世代から選ぶ」と気勢を上げた》…。

いったいこの「中2階組」とは何のことなのか。実はこれ、自民党内で若手や中堅でなければ超ベテラン議員でもない、小泉首相のちょっと後ろに位置する世代で、まだこれから総理を狙いたいと考えているベテラン議員を指す言葉。具体的には、麻生太郎総務相、平沼赳夫前経済産業相、高村正彦元外相、古賀誠元自民党幹事長などの反小泉とされる実力者がそれなのだが、しかし、彼らが中2階と呼ばれるのは世代的に中途半端というだけではない。自民党をひとつの建物とし、2階をトップ(小泉首相)、1階はトップを支える将来の首相候補(安倍晋三氏らの中堅議員)と考えた場合、反小泉たる彼らのポジシンは極めて微妙で、まさに「中2階」的だからだ。

もっとも小泉さんが首相でいられるのも、考えてみれば中2階組のおかげかもしれない。朝日新聞が今年1月に実施した世論調査によると、小泉首相の続投を望む声は50%以上。だがその一方で、次の首相に誰がいいかとの質問に名前を挙げなかった人が7割にも上っており、ポスト小泉が見あたらないから小泉首相続投を支持するという、有権者のあきらめに似た心情がうかがえたからだ。つまり皮肉にも、小泉政権は中2階の人たちの不人気が支えている、といえるのかもしれない。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト