「中流崩壊」なんていわれて久しいが…

若者の所得格差が拡がるのってやっぱり問題なんですか?

2005.06.30 THU

若年層ほど所得格差の拡がるスピードが速くなっていると内閣府が公表した。「若年層」とは、97年から02年までに20~24歳だった年齢層。って、まともにR25世代にかぶっているのだから、他人事じゃあない…。

「中流崩壊」「不平等社会の出現」といった言葉が、90年代末ごろから囁かれるようになった。所得格差が拡がり、“勝ち組”と“負け組”に分かれて新たな階級社会が出現するのでは、という議論も盛んに行われた。今回の発表は、経済データがそれを裏付けした格好となる。しかし、資本主義に競争社会という側面がある以上、格差が出るのは仕方がないことではないだろうか。また、なぜ格差が拡がっているのか。報告を作成した内閣府経済社会総合研究所の太田 清氏に話を聞いた。

「03年に出た就業に関するデータを分析したところ、フリーターやパート勤務者の状況が把握できるようになりました。それで格差の実態がわかってきたのです。原因は、正社員ではない若者の増加、企業内での業績による給与格差の拡がりと見ています。私個人としては、不平等社会化への警告の気持ちを込めているのですが」

確かに立場や賃金が不公平と感じる人が増えると社会不安は広まる。だが、平等も行き過ぎると、働きに対する正当な賃金を得られないという不平等が生じるのでは?

「ええ。悪平等ということもありますから、効率性を犠牲にすることなく公平性を改善していく、というのは重要な課題といえます。それに希望の職業に就く機会や可能性が公平に与えられるというのも大事です。でなければ若者はやる気を失ってしまう」

階層の固定化はそういった危険もはらんでいるわけだ。団塊世代の定年退職、少子化などの労働人口の減少により、若者にとって雇用機会は増えていくとの見通しもあるし、腐らないで外に出て欲しいとのこと。労働意欲を失う者が増えれば、当然、日本の生産力も落ちる。やはり、これは僕たち全体に繋がる問題なのだ。

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