サラリーマン増税ってマジ?

みなし経費の控除がなくなるとどうなるの?

2005.07.28 THU

いいよなぁ、自営業者は経費が使えて、なんてことを会社員の友人からかつて言われたことがあったが、会社員だって実は経費が使えていたのである。収入に応じて自動的に必要経費が計算され「みなし」の形で収入から除外できていたのだ。それが「給与所得控除」。そう、政府税制調査会の「個人所得課税に関する論点整理」で縮小・廃止の方向が盛り込まれ、サラリーマン増税ではないか、と批判が集中したのが、これだ。

そもそも所得税は、所得金額が多いほど大きくなる仕組みになっている。しかし、「控除」があれば所得金額を少なくすることができる。扶養控除、生命保険控除などもそう。だが、中でもとびきり大きかったのが、給与所得控除だ。昭和49年、「個人事業主や農業従事者に比べて、実は会社員は税金をたくさん払っているんじゃないのか」という批判から、田中角栄内閣が給与所得控除を大幅に拡充したのだ。

必要経費として自動的に計算されるとはいうものの、これが大きい。最低でも65万円、あとは年収に応じて年収500万円なら154万円! 年収700万円なら190万円! が自動的に所得から控除されるのだ。他の控除がなかったとみなして単純に計算すると、控除がなくなれば年収500万円で約40万円! も所得税が増える。これを廃止の方向に、なんて答申に、批判が巻き起こるのは当たり前だろう。

だが、考えてみれば必要経費の「みなし」というのもおかしな話だ。自営業だって、職業・職種によって必要経費は違う。一律で必要経費を「みなし」にするのも無理がある(というか不満もあるだろう)。海外では会社員も確定申告をする国は多い。日本の会社員も自分で経費を申告できる確定申告こそ、正しい道ではないか。

少子高齢化が進む将来を考えれば、国が税収への不安を抱くのはわかる。でも、まずは無駄な支出をやめる議論をするのが先だ。安易な増税には、文句なしに反対せざるを得ない。

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