もうこれでカード犯罪も怖くない!?

郵政法案の陰で密かに成立「偽造カード法」の中身とは?

2005.09.08 THU

世間はいまや選挙一色。しかし1カ月前、そのきっかけとなった郵政民営化法案をめぐり紛糾していた参院本会議で、ある法案がひっそり成立していたのを知っているだろうか。

その法案とは預金者保護法(偽造カード法)――。そう、昨年1年間だけで被害件数3000件以上、被害総額24億円に上るという偽造や盗難によるカード犯罪の被害補償制度が、ようやく法整備されたのだ。

そもそもこれまでの金融機関の対応はあんまりだった。欧米では被害者が一定の負担をすれば残りは金融機関が補償してくれる制度が確立されているのに、日本の銀行は「当方に過失や責任はありません」の一点張り。スキミングでカードを偽造され、ATMで現金を何十回にわたって引き出されても、被害者は何の補償も受けられず泣き寝入りというのが現実だったからだ。

では今回の保護法ではどうなのか。実をいうと、全国銀行協会はここにいたっても補償に難色を示していたのだが、与野党が対策チームをつくって法案を成立させた結果、保護法では原則的に金融機関が“全額補償”することが義務づけられたという。

しかし喜ぶのはまだ早い。例外は預金者に「重過失」があったときで、1.暗証番号を他人に知らせる。2.暗証番号をカードに記す。3.カードを安易に他人に渡す――こういう場合は何も補償してくれない。また、これ以外に「軽過失」というのもあって、1.暗証番号を書いたメモをカードと一緒に携帯し盗まれる。2.暗証番号を推測される書類と一緒にカードを盗まれる――こ場合も補償される額が減るという。

もっとも過失の立証責任は金融機関にあり、実際はほとんど全額補償されるとみられるが、問題はむしろ今回の保護法では対象外となった盗難通帳による不正引き出しやインターネット取引の被害だろう。いずれにしても、これですべての問題が解決したわけではない。キャッシュカードの管理はもちろん、自分の預金は自分で守るという姿勢がなにより重要なのだ。

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