米国も世界2位という驚愕データ

えっ日本は世界5位の貧困国?「貧困率」が示すものってなに

2005.10.06 THU

日本は世界で5番目に「貧困」だった!!――こんな驚くべき調査結果があるのを知っているだろうか。政府・日銀は「景気の踊り場脱却」を宣言し、内閣府も景気拡張期間が戦後3位タイを記録と発表。GDP(国内総生産)は500兆円以上で世界上位の日本が、よりによって世界で5番目の「貧困国」――。さすがに、おいおいホントかよ、とツッコミたくなるが、しかしこれは数字に基づいたれっきとした事実なのだ。

今年2月、OECD(経済協力開発機構)が加盟国の貧困状況について比較調査した報告書に「貧困率」というデータがある。貧困率とは、国民の平均所得の半分以下しか所得のない人を「貧困者」とし、国民全体の何%になるかを示すデータなのだが、これによると日本の貧困率はメキシコ(20.3%)、米国(17.1%)、トルコ(15.9%)、アイルランド(15.4%)に次いで世界で5番目の15.3%。中進国のメキシコ、トルコをのぞけば、先進国で3番目の高貧困率国ってことになるという。

もっとも、貧困率の高さ=貧しい国というわけではない。このデータが示しているのは所得格差、つまり貧富の格差が広がっているということで、大企業やIT・金融関係でとんでもない年収を稼ぐ人がいる一方、年収200~300万円程度の人も6、7人にひとりは必ずいるってことなのだ。実際、15.3%というのは約10年前の2倍近い数字で、それと比較すれば現在の日本(もちろん米国も)がいかに“いびつ”な国になっているかがよく分かるだろう。

実は日本も、98年に経済企画庁(現内閣府)が発表したレポート「日本の所得格差」では、80年代半ばの日本の貧困率は世界でも平等度が高い北欧並みと分析され、国際的にも「平等な国」だったというのである。それから10余年――。だとすると、小泉改革や、その成果だという景気回復はいったい誰のためのものだったのか。「一億総中流」という言葉が死語になる日もそう遠くないかもしれない。

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