郵政以外も重要法案が続々審議中

国会に再提出された「共謀罪」の中身とは?

2005.10.20 THU

郵政民営化法案はあっさりと衆院を通過したが、特別国会に再提出され、審議されているのは郵政だけじゃない。注目しなければならない重要法案はほかにもたくさんあるのだ。

たとえば組織的犯罪処罰法の改正案もそのひとつ。これは別名「共謀罪」と呼ばれるもので、仮に犯罪行為をしていなくても、犯罪について話し合っただけで罰せられてしまうという恐ろし~い法律だ。実際、先の通常国会では「適用される犯罪が多すぎる」と野党の大反発をうけ、与党議員からも疑問の声が上がったために廃案になったぐらい。にもかかわらず、政府・与党はそんなアブナイ法案を国会に再提出、ほとんど修正せずに成立させようというのだ。

じゃあ具体的にこの法案のどこがヤバイのか。そもそも刑法では実際に犯罪行為が行われた場合に処罰するのが大原則。しかし、共謀罪ではこの原則がまるでなかったことのように、明白な犯罪でなくても犯罪行為について話し合っただけで、準備もしてないのに「犯罪者」として処罰されてしまう。極端な話、ネット上で友だちとふざけて犯罪行為について話しただけで罰せられてしまうかもしれないってわけだ。

もともとこの法案は「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約」という長ったらしい条約の批准による国内法整備を名目に提出されたもので、たしかに同時多発テロ以降、米国の愛国者法(反テロ法)をはじめ、フランスや英国といった主要国でも次々にこの手の新法が創設されているのは事実。つまり、本来は国際的に活動するテロ組織の犯罪を防止するための法案なのだが、政府案にはなぜか「国際的かつ組織的犯罪集団」という限定もないのである。

米国ではすでに「共謀罪」の乱用が問題化しつつあり、英国も警察の権限強化による行き過ぎが問題になった。犯罪について話し合うのはもちろん良くないことだが、ネットや酒の席で冗談もいえないような社会にしないためには、この法案に国民みんなで注目する必要があるのだ。

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