拒否できない日本」の真相

米国が日本に突きつける「年次改革要望書」とは?

2005.10.20 THU

年次改革要望書」という文書の存在が話題になっている。どんな文書かというと、ひとことでいえば、米国政府が日本の各産業分野に対して規制緩和などの要求事項を「通達」する文書だ。そしてここで米国から要求されたことは日本の各省庁の担当部門に割り振られて、本当に実行されていくのだ。

そんなアホな、と思った人もいるだろうが、これは冗談や妄想ではない。正式には「日本政府への米国政府の年次改革要望書」といって、実際、民主党議員が国会で竹中郵政民営化担当大臣に質問したこともあるし(竹中大臣はおトボケになったが)、在日米国大使館のホームページには文書がアップされていて、全文を読むこともできるのだ(米国は情報公開の国だからね)。

この「年次改革要望書」を紹介しているベストセラー『拒否できない日本』(関岡英之著、文春新書)によると、米国がこんな文書でさまざまな要求をしてくるようになったのは、1993年の宮沢・クリントンの日米首脳会談がきっかけらしい。そしてそれ以降、独占禁止法、司法制度改革、先の国会で成立した会社法、さらにまもなく法案が成立する郵政民営化――。こうした規制緩和政策は、すべて米国が「通達」してきたものだったというのである。

しかも、驚かされるのは、こうした外圧の成果は通商代表部の「外国貿易障壁報告書」によって毎年3月に米国議会で報告され、そのうえ日米の担当官が定期的に会合を持って「通達」が実行されたかどうかをチェックまでしているということ。これではまるで「制度化された内政干渉」で、異常な事態といってもいいのではないか。

「要望書」は毎年10月に米国から届き、すぐに米国大使館のホームページにアップされる。

(http://japan.usembassy.gov/tj-main.html)数年後の日本に何が起きるかを知るには《必読の文献》といってもいいだろう。さて米国は今年、どんな要求を日本に突きつけてくるのだろうか。

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