次は政府系金融機関改革らしいけど

ポスト郵政の「出口」改革っていったいどういう意味?

2005.11.17 THU

郵政民営化関連法が成立したことで、次の改革のテーマとして公務員削減や三位一体改革、政府系金融機関の統合・廃止といったものが挙がっている。なかでも、小泉首相が郵政民営化と並ぶ「構造改革の総仕上げ」と位置づけているのが政府系金融機関の改革だ。

じつはこの政府系金融機関改革、郵政民営化が改革の「入り口」だとすればこっちは「出口」改革といわれるものなのだが、そもそも政府系金融機関とは何なのか。

ひとことでいえば、政府が全額か一部を出資し、国の政策にそってお金を貸し出す特殊法人で、いわば国の銀行のこと。民間の銀行は貸し出す資金を自分たちで預金として集めるが、政府系金融機関は国の資金(財政投融資資金)を使って融資する。そして国は、その資金を財投債という国債を発行して調達するのだが、その財投債を買っているのは日本郵政公社――。つまり、政府系金融機関というところは、元をたどればわれわれの郵便貯金や簡易保険を使ってお金を貸し出していることになるのだ。

もっともこれだけならそれほど改革の必要性は問われなかったかもしれない。問題は、政府系金融機関が貸し出したお金を焦げつかせてしまっているということ。統廃合の対象になっている8つの政府系金融機関の貸出残高は三菱UFJグループとほぼ同じ規模の90兆円に上るが、そのうち約5兆円が不良債権化しているうえ、赤字も発生。しかもその赤字を補てんするために何千億円もの税金が注ぎ込まれているのだ。

郵貯や簡保の「郵政マネー」でいい加減な融資をおこない、あげく焦げつかせて公的資金の流れを停滞させる――。政府系金融機関の統廃合が「出口」改革といわれるゆえんで、政府では今月中に経済財政諮問会議で基本方針をまとめる予定だという。だが、政府系金融機関は財務省の役人の牙城で、今度は官僚組織が強力な「抵抗勢力」となるのも間違いない。小泉さんは残り任期わずか10カ月で、どこまで「出口」改革を進められるのだろうか。

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