内政、外交、憲法はどう動いた?

2005年の日本政治3つのターニングポイント

2005.12.22 THU


戦後60年の今年は何かと物騒な年だった。8月、郵政民営化関連法案が参議院で否決され解散総選挙に。自民党は著名人を対立候補に立てて造反者を潰しにかかり、「刺客」が流行語に。「小泉劇場」と揶揄された選挙の結果は自民党の歴史的圧勝だった。

10月には、過去最大級の官製談合が発覚したばかりの日本道路公団など道路4公団が民営化され、続いて郵政民営化法案が成立。07年10月から郵政事業は4会社に分かれて民営化されることが決定した。小泉改革の本丸と呼ばれるこれら二つの民営化で、政府が謳う「官から民へ」「小さな政府へ」の一端が形を見せた―これが今年のターニングポイントのひとつ。民営化の真価についてはこれから問われることになるだろう。

次に外交を振り返ると、近隣外交の緊迫化という二つ目の課題が見えてくる。3月、日韓双方が領有権を主張している竹島をめぐり、島根県が「竹島の日」条例を制定すると、韓国政府が強く抗議、同国での反日感情が高まった。4月には北京で1万人規模の反日デモが起こり、日本大使館などが襲撃された。中・韓の反日感情の高まりには、小泉首相の靖国神社参拝も影響しているようだ。5月には北朝鮮が日本海に向けてミサイルを発射。拉致問題もこの1年は進展がなかった。ロシアとの北方領土問題も膠着している。経済発展の目覚ましいアジア・ロシアとの連携は緊急の懸案なのだが、日本の近隣外交は四面楚歌の様相だ。

三つ目の転換点は、自民党の新憲法草案の発表だろう。平和憲法の核をなす9条では、「戦力不保持」と「交戦権の否認」が削除され、「自衛軍を保持する」と明記、「集団的自衛権」の行使も容認された。民主党新代表となった前原氏も改憲論者とあって、憲法改正は急速に現実味を帯びてきた。

ほかにも、自民党の分裂や民主党の世代交代、政治の一層のワイドショー化など、今、日本の政治の何かが変わり始めている。その変化が、正しい方向へ向かうものであればよいのだが。

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