改革はどんな具合に進んでいるの?

三位一体改革の総仕上げ、僕らの生活はどう変わるの?

2006.01.12 THU

三位一体改革の中身が3年越しの議論の末に一応固まったのだが、詳細の前にまずはおさらいを。三位一体改革とは、1.国庫補助負担金(使い道が指定されている補助金)を削減し、2.代わりに税源を国→地方へ移して地方が自由に使えるお金を増やす。さらに、3.国→地方に流れる地方交付税(使い道が決められていない補助金)も減らすことで、地方の自立を促し、国の財政を再建し、小さな政府を実現する改革だ。

で、このたび固まったのは、国の補助金を約4兆円削減し、税源約3兆円を地方へ移すことと、その内訳。地方交付税の見直しは現在06年度予算編成の中で進んでいる。

が、この決定に地方は不満。というのも、地方が政府に提出していた補助金削減案のうち、採用されたのは決定全体の1割強に過ぎなかったのだ。なぜか? 官僚と族議員が各項目で補助金の全額税源移譲を嫌がり、「引き下げるだけ」に執着したからだ。

実は毎年予算編成の時期になると、地方の役人が官僚や政治家を訪ねて「補助金を下さい」とお願いしている。つまり「補助金をあげる」のは官僚と政治家の既得権益。だから彼らは補助金の全額税源移譲(=廃止)ではなく「引き下げ」に固執したのだ。

したがって今回の決定では、地方が求めていた中学校教員給与の全額税源移譲は却下され、代わりに小中学校の教員給与の補助率が引き下げられたり、地方案になかった児童手当の補助率が下げられたりした。結果、国の仕事は減らず地方の自由も増えず、という半端な改革で終わってしまった。

三位一体改革で僕らの生活がどう変わるのかというと、例えば今回、施設費の一部が税源移譲され、自治体が自由に福祉施設の整備などをできるようになった。改革が進めば、自治体は独自の判断で病院や学校を充実させたり、地域に密着した福祉や教育を展開できるようになる。そして既得権益を手放した官僚と政治家は国の政策に専念する――実現したら、いいことが多そうなんだけどね。

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