オレの手取りよりオヤジの年金が多い!?

資産の世代格差に加え、少子化日本の年金制度、これで大丈夫?

2006.01.19 THU

23万3000円。実はこの金額、厚生労働省が試算したモデル世帯(夫が会社員で妻が専業主婦)の年金受給額だ。モデル世帯の試算とはいえ、「えっ、オレの手取りと変わらないじゃん」と驚かれる読者も多いのではないだろうか。

社会保険庁の発表によると、実際に年金を受け取っている人の平均受給額は、厚生年金に40年加入した平均的賃金のサラリーマン男性で約19万6000円。もっともこれはあくまで平均。加入期間の長さや定年前の給与所得の額によっては、自分の手取りよりも定年したオヤジの年金の方が多いなんてことも現実に十分あり得るのだ。

日本の年金制度の基本的な考え方は「世代間扶養」。もともと日本の年金制度は各自の負担能力に見合った低い保険料でスタートした制度。財源が少ない以上、一定水準の年金給付のためには引退世代の社会保障を現役世代が負担するのが自然な形だったわけだ。では、いまなぜそのバランスが崩れているのか。理由のひとつが世代間の資産の差、そしてもうひとつがいうまでもなく少子化だ。

内閣府発行の2005年版『国民生活白書』には、世帯主が60歳以上の高齢世帯が総資産の4割以上を所有し、40歳未満の若い世帯が所有する資産は全体の1割にも満たないという現状が報告されている。ここに少子化という要素が加わると、図式としては“少数の貧乏人が多数のお金持ちを扶養する”ということになってしまう。もちろんこれはかなり極端な言い方だが、今後、少子化が進めば、この状況にさらに拍車がかかるのは間違いなさそう。若い世代が将来の公的年金制度そのものに不安を持ってしまうのも無理のない話なのだ。

着実に進む少子化に逆行(?)して、去年の衆院選では多くの小泉“チルドレン”が誕生した。これからの年金改革を担っていく彼ら若い世代の政治家には、ぜひ自分の問題として改革に取り組んでもらうことを期待したいものだ。

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