女性・女系天皇論議が盛んですが…

「女性天皇」と「女系天皇」はいったい何がどう違うの?

2006.01.19 THU

女性・女系天皇を認める、認めないといった議論が盛んに行われている。たとえば皇室のあり方を考えてきた有識者会議は、女性・女系天皇を認める最終報告を小泉首相に提出。この内容にそって皇室の基本法である皇室典範が改正されると愛子さまが即位することも可能になり、女性天皇の誕生が実現するわけだが、その一方、女性や女系の天皇には反対する人も少なくないのだ。

ところで、この議論をめぐっては、誰もがわかっているようでわかっていない問題がひとつある。それは「女性天皇」と「女系天皇」の違いだ。両方とも「女」という字がつくから非常にややこしいのだが、じつは、両者はまったくといっていいくらい違う性質のものなのだ。いったい「女性天皇」と「女系天皇」ではどう違うのか。

ひとことで簡単にいえば、女性天皇とは文字通り女性の天皇のことで、女系天皇とは母方が天皇である場合に即位した天皇のことを指す。つまり、女性天皇には女性しかなることはできないが、女系天皇の場合、理論上は男性の女系天皇が誕生する可能性だってあるわけだ。ちなみに愛子さまが即位した場合は「男系」の女性天皇で、かりに愛子さまが民間出身の男性とご結婚し、そのあいだに生まれた子が即位すると、男女を問わず「女系天皇」となる。

もっとも、女性天皇はこれまで推古天皇をはじめ10代8人が在位したが、女系天皇は歴史上ひとりも存在したことがない。その理由は、皇位は父方に天皇を持つ男系男子という不文律が日本の皇室では固く守られてきたためで、実際、皇室典範でも第1条で「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と定められている。

しかし、時代は移り変わり、男系男子だけに限定したいまの制度では将来的に皇位継承が行き詰まる可能性が指摘されてきた。最近の女性・女系天皇をめぐる議論にはそういう事情があるわけだが、ことは天皇制の根幹といっていい問題だけに、そう簡単には答えはでそうにない。

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