例外のはずが一般会計の約5倍!

国の「もうひとつの財布」別会計っていったい何なの?

2006.02.02 THU

郵政民営化にひと区切りつけたことで、政府では「特別会計」の見直し作業が始まった。これは政府系金融機関の統合や三位一体改革と並ぶポスト郵政の目玉で、改革を旗印にする小泉首相としては何とか任期中に特別会計の整理に道筋をつけたいらしいのだ。

ところで、この「特別会計」とはいったい何なのか。じつは国の予算には、教育費や防衛費といった普通の政策にお金を使う一般会計のほかに、特定の事業や資金について管理する「もうひとつの財布」が存在する。このいわば裏の財布が特別会計(略称・特会)で、その数は、厚生保険特別会計や道路整備特別会計など合計31――。ほんとうなら予算は一般会計ですべて管理すべきものだが、国が特定の事業をおこなう場合に収支をわかりやすくするため、例外的に特会が認められているのだという。ではなぜ特別会計を見直す必要があるのか。じつこの財布、もともと例外的に設置されたはずだったのに、その規模は2005年度の歳出総額で412兆円と、本来の財布である一般会計(82兆円)の約5倍もあるのだ。しかも、一般会計から借金を回したり民間からの借り入れもあったりとお金の出入りが複雑かつ不透明で、その実態がさっぱりわからない。おまけにその巨額予算が不採算の保養施設建設に使われたり、天下りした官僚OBの高額報酬に使われて問題になったりと、いまや各省庁の既得権益の温床にもなっているありさま…。

「母屋(一般会計)でおかゆを食っているのに、離れ(特別会計)では子どもがすき焼きを食っている」――。これは3年前に塩ジイこと当時の塩川正十郎財務相が特別会計を批判した至言だが、問題は、ほんとうに特別会計のあり方を見直すことなどできるのか、ということ。思えば、小泉さんの改革は口先ばかりで、道路公団にしろ郵政にしろ中身の伴わないものが多かった。財政再建には特別会計の改革が不可欠でもあるだけに、小泉首相には今度こそちゃんとやってもらいたいものだ。

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