大阪空港をつぶして建設?

震災やテロに備える「副首都構想」とは?

2006.03.09 THU

バブル華やかなりし80年代、日本では「首都移転」がマジで検討されていた。当時の東京は、人口集中、交通混雑に加えて、異常なまでの地価急騰。一極集中型の国づくりに赤信号が点滅していた時期だった。この首都移転構想は、92年に「国会等の移転に関する法律」が成立し、99年には国会等移転審議会が新首都の候補地として、「栃木・福島」「岐阜・愛知」「三重・畿央」の3地域を選定するところまで話は具体化した。

が、バブルは崩壊し、時代はデフレ不況へと突入。借金まみれの国に、首都移転なんて余裕などあるわけがない。議論はいまだに続いているものの、地域の絞り込みもできず、具体的な進展はほぼゼロの状態だ。

それに代わって浮上してきたのが、副首都構想だ。副首都構想とは「大地震やテロに備えて第2の首都を関西に置く」という構想のこと。東京が壊滅的ダメージを受けた場合、国会や中央省庁、日銀や証券取引所など国の中枢業務を臨時に関西で機能させることを目指している。

現在、政府に加えて関西の自治体や経済団体が検討しているが、その具体的な動きはというと、昨年4月に約350名の国会議員からなる「危機管理都市推進議員連盟」が発足。関西の知事や経済団体も記者会見や講演のなかで副首都構想を歓迎、昨年11月には近畿ブロック知事会議が関西に副首都を置くよう求める共同宣言を採択した。

副首都構想が首都移転と違うのは、あくまでも危機管理を最優先とする臨時の首都機能であるため、さまざまな施設を造っても平時には利用されないという点だ。大阪、京都、兵庫という候補地の自治体は、既存の施設の活用を提案している。それに対して、議員連盟は大阪空港を廃止して、その跡地への副首都建設を主張。事業規模総額3兆円、国費投入9000億円と試算、この金額を「高くはない」と謳っているようなのだが、既存の施設の有効活用で国費を投入せずにすむのなら、それに越したことはないと思うのだが。

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