地方都市再生の秘策となるか?

「まちづくり3法案」の改正で魅力ある街は作れるの?

2006.05.25 THU

市街地への大型店出店を規制する大店法(大規模小売店舗法)が施行されたのが1974年。地方都市の空洞化は、この法律に始まったとされる。98年に同法が廃止されたが、大型店は街に向かわず、逆に、外資大手の郊外出店ラッシュが加速。その結果、街の商店街はシャッター通りと化し、レジャーの場は郊外へと移行した。『下流社会』が話題を呼んだマーケット・プランナーの三浦展氏は、郊外の国道沿いに立ち並ぶ均質的な風景を ファスト風土 と呼んでいる。

今国会で通過することが見込まれている「まちづくり3法」の改正案は、このベクトルを真逆にしようというもの。すなわち、市街地には、マンション建設費の補助、出店手続き期間の短縮などで優遇し、郊外では1万 以上の大型店の出店を規制し、街の再生を促す。

07年秋から施行予定のこの改正案を歓迎するのは、大型店の郊外ラッシュによって、客を大きく奪われた百貨店業界や商店街の店主たちだろう。彼らの商いは、いまや死活問題というレベルにまで至っている。だが、期待通りに、にぎやかな街が復活するかどうか。

すでに「郊外の超大型ショッピングセンターは飽和状態」という見方もある。しかも規制対象は、1万 (東京ドームの4分の1)以上だから、大型スーパーマーケットや衣料品専門店、ドラッグストアなどは規制の網には引っかからない。

今回の改正案は、郊外が原因で市街地がダメになった、という仮説が透かし見える。でもはたして本当にそうか。人々の消費スタイルは、めまぐるしく変化している。今後はネット・ショッピングもさらに普及していくだろう。

そうした環境下では、いくら郊外への出店に規制をかけようと、中小商店が旧態依然のまま生き残ることは難しい。魅力あるまちづくりは魅力あるお店からしか始まらない。中小店主たちの覚悟がいま問われている。

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