裁判が劇的にスピードアップ?

公判前整理手続きのメリット・デメリットとは?

2006.07.06 THU

異例の早期保釈で話題になった堀江被告だが、その理由の一つとして報道されたのが「公判前整理手続き」なる制度。あまり聞き慣れない言葉だがそれもそのはず。昨年11月1日に誕生して間もない新しい制度なのだ。

内容を簡単に説明すると、ある事件の公判(=裁判)が始まる前に、裁判官、検察官、弁護士の三者で、事件の争点や証拠、採用する証人などを整理。どのように裁判を進めていくか事前に打ち合わせしておくというもの。これにより、法廷では基本的に、取り決めた証人や証拠以外を採用することができなくなる。

でも一体、この制度の目的は何なのか?

「本来の目的は、公判を連日開けるようにすることです」と語るのは、日弁連で裁判員制度担当嘱託をしている西村健弁護士。「最初から採用する証拠や証人が決まっていれば、事前に調べておくことができます。これまでの裁判のように、証拠調べのために公判と公判の間に1カ月以上もかかるといったことがなくなるんですね。そもそもこれは、平成21年5月までに始まる裁判員制度を見越してのこと。一般の生活をしている人が裁判員になるわけですから、長い期間拘束するわけにはいかないでしょう」

たしかに、やたらと時間がかかる印象がある日本の裁判。しかし、その長さによって慎重に審議され、裁判の精度があがっている面もあるのでは?

「ですから、公判前整理手続きは綿密にやる必要があるのです。この制度では、今まで開示されなかった検察側の証拠も、弁護側の主張に関連するものなどは見せてもらえるようになりました。これによって検察側と丁々発止のやりとりも出てくるでしょう。この場合、公判に時間はかからなくても、公判前整理手続きに時間がかかり、刑が確定するまでの期間自体は変わらないこともありえますよ」(西村氏)

単に迅速化を狙っただけではない公判前整理手続き。裁判員制度が始まれば、我々にも関係してきそうだ。

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