自治領、特別行政区も未だ残る大陸

アフリカの国境ってどうして直線なの?

2006.08.24 THU

ワールドカップが終わって早1カ月。オシム・ジャパンも始動し、南アフリカ大会へ向けた戦いはすでに始まっている――。4年後を空想しつつ地球儀をクルクルと回していると、どうも気になることが一つ。日本の県境は山間に沿ってクネクネしているのに、アフリカの国境はなんであんなにまっすぐなのだろう? 調べてみると、そこには様々な事情が浮かび上がってきた。

そもそも、アフリカの国境線は1884年のベルリン会議で決まったもの。当時、ドイツのビスマルク宰相が周辺諸国に働きかけ、アフリカにおける植民地分割を決定した。欧州の国々はこの会議で、アフリカで暮らしていた部族やその文化をまったく考慮せず、経線・緯線に沿って国を分け合ったため、今日の地図に見られるような直線的な国境線となったのだ。

だが、60年に開催された国連総会では「植民地独立付与宣言」が採択され、植民地の存在そのものが国際的に否定されている。さらに、これらアフリカ諸国もその後、次々と独立。植民地=前世紀の遺物と結論づけたいところだが、実際には「自治領」「特別行政区」などの名称で、現在も統治下に置かれている地域がある。

世界には様々な歴史や複雑な国際事情があり、こういった問題を解決するのは容易ではない。現に、植民地問題をめぐる世界の紛争はいまもなお続いているのだ。

約20年前、スペースシャトル「ディスカバリー」に搭乗したサウジアラビア人宇宙飛行士は、宇宙から見た地球についてこんな言葉を残している。

「最初の1日か2日は、みんなが自分の国を指していた。3日目、4日目は、それぞれ自分の大陸を指さした。5日目にはみんな黙ってしまった。そこにはたった1つの地球しかなかった」(スルタン・ビン・サルマン飛行士)

地球儀を眺めながらこの言葉を思い出すと、世界の見え方が変わってくるかもしれませんね…。

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