ガボン、ツバルなどの小国を歴訪

閣僚たちの外遊先はどうやって決まるの?

2006.08.24 THU

国会も選挙もない夏、政治家の恒例行事は諸外国の訪問だ。「税金を使った海外での豪遊」との揶揄を込めて、「外遊」と呼ばれてもいる。

が、今年の夏の、閣僚の外遊は例年と一味違う。ふつう外遊先といえば、治安の良い欧米や近場のアジア諸国がほとんど。だが今夏は、アフリカ諸国を中心に、ガボン、ツバル、トリニダード・トバゴなど、小国・発展途上国の訪問が多いのだ。

なぜか? 理由は国連に関係がある。昨年、小泉首相が国連安保理常任理事国入りを目指したものの、却下されてしまったことをご記憶だろうか。主な敗因は、日本となじみの薄かったアフリカ諸国からの賛同を得られなかったことだった。その反省から、小泉首相の号令で、閣僚が訪問歴のない国々を挨拶回りすることになったのだ。

ところで、首相や閣僚の外遊先は、どうやって決まるのか? 通常、首相の外遊先は内閣官房などとの相談で決まる。一方、閣僚の外遊先は、担当省庁の官僚たちが決めている。官僚が、国際会議や公式行事への出席、要人との面会などをセッティングして、大臣の訪問先と日程を決めるのである。

が、1週間の外遊で公務が2日だけだったり、出発寸前まで面会相手が決まっていなかったり、といったケースもある。外遊には省庁の局長クラスも同行する。官僚と閣僚の間での「まあゆっくり観光しようや」という暗黙の了解は、昔も今も批判の的だ。

そんな事情もあって今夏は、省庁ではなく内閣官房が主導して、小国20カ国を閣僚に割り振ったというわけ。遥か彼方の国々を割り当てられ、困惑顔の閣僚もいた。小泉流の強力なリーダーシップではあった。

とはいえ、夏の小国歴訪は、小泉首相の専売特許ではない。かつて、故・橋本龍太郎首相(当時)も、今回とまったく同じ理由で閣僚を小国に派遣していた。

小泉首相は今夏の外遊を「戦略的外交」と呼んでいるが、外交が戦略的なのは当たり前の話。ついでに、外遊費(血税)の使い方も戦略的にお願いします。

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