ついに国連安保理が停戦決議を採択

イスラエルのレバノン攻撃いったいなにが原因なの?

2006.08.31 THU

民族や宗教をめぐる争いが絶えない中東で、また戦争がはじまった。イスラエルが隣の国のレバノンをものすごい勢いで爆撃して、全土を破壊。もちろんレバノン側もゲリラ戦で応戦し、約1カ月間の戦闘による死者はすでに合わせて1000人以上――。そのため国連の安全保障理事会が停戦決議案を採択したのだが、戦闘は終わらず「このまま泥沼化するのでは」ともいわれているのだ。

そもそも、なんでイスラエルはレバノンを攻撃しているのか。たしかに彼らユダヤ人がイスラエルという国を中東の地中海東岸につくって以降、この地域ではイスラム教の国々との対立がずっと続いてきた。かつての中東戦争や、パレスチナ人自治区に対する攻撃がそれだが、しかし、今回の場合、イスラエルは隣国に出かけてまで攻撃している。そこにどんな理由があるのか。

じつは、イスラエルはレバノンだけと戦争しているわけではない。イスラエルがおもに攻撃しているのはレバノン内に拠点をおく民兵組織の「ヒズボラ」。もともとヒズボラというのは、1982年にイスラエルがレバノン南部に侵攻したとき、これに抵抗するためにイスラム教シーア派の人たちがつくった組織で、今度の戦闘もヒズボラがイスラエル軍の兵士を拉致したのが直接のきっかけだった。ヒズボラ側は「イスラエルは中東からでていけ」と爆弾攻撃をくり返し、イスラエルはそのヒズボラをやっつけることにずっと執念をもやしてきたのだが、ややこしいのは、ヒズボラに武器や資金を提供しているのがイランやシリアだということ。イランとシリアというのはイスラエルともっとも敵対している国で、つまりこの戦いは、イスラエルvsイラン・シリアの代理戦争でもあるわけなのだ。

それだけに、両者のあいだでほんとうの戦争になったら大変だ! と世界中が心配しているのだが、しかし、ユダヤとアラブの戦いというのは何千年も昔までさかのぼらなければならない問題。そう簡単に解決できる話ではないのである。

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