新聞もテレビもなぜかバラバラ

「総理」と「首相」どっちが正しい呼び方か?

2006.09.14 THU

内閣のいちばんエライ人っていうのは、「総理」と「首相」、いったいどっちの呼び方が正しいんだろう――? こんなことを考えたことのある人は意外と多いんじゃないか。

たとえば、小泉さんはインタビューなどで自分のことを「首相」と言う一方、「総理大臣」と呼ぶときもあるし、首相官邸ホームページというのを開設しているくせに、そのなかで総理官邸と書いたりもする。

新聞やテレビのニュースも同じだ。たとえばNHKでは、テロップなどでは「首相」と表記するのに、なぜかアナウンサーは「総理大臣」と呼ぶ。でも、テレビ朝日ではテロップもアナウンサーも「総理大臣」や「総理」で、一方、新聞をみるとほぼ全紙が「首相」という書き方をしている。ようするに、小泉さん自身もマスコミ報道もぜんぜん統一されていなくて、どう呼ぶのが正しいのか、さっぱりわからないのだ。

じゃあ「総理」と「首相」、ほんとはどっちが正しい呼び方なのか。結論をいえば、どちらも間違いではない。じつは、総理や総理大臣というのは内閣総理大臣の“略称”で、首相というのは内閣総理大臣の“通称”のこと。つまり、本当に正しいのは「内閣総理大臣」だけで、総理も首相も、どちらも正式な呼び方ではないのである。

実際、日本国憲法を読むと、内閣総理大臣って言葉はいっぱいでてくるが、総理や首相というのは一度もでてこない。それは国会でも同じで、本会議や各委員会では質問する議員が口語として「総理」と呼びかけたりするが、小泉さんが質問を受けた場合、議長や委員長は必ず「内閣総理大臣 小泉純一郎君」という呼び方をしている。

ちなみに、大統領ではなく首相でもない内閣総理大臣というポストを置いているのは日本だけ。首相がいる諸外国、たとえばイギリスの場合、首相(Prime Minister)は通称ではなく略称で、正式には「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国の首相兼第一大蔵卿兼行政大臣」というやたらと長ったらしい名前なのだ。

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