あの夏の郵政造反議員が復党

でも「刺客」とのあつれきや支持率とか大丈夫なんですか?

2006.12.07 THU



写真提供/時事通信
おいおい、古い自民党と決別したんじゃなかったの!? と思わ ずツッコみたくなるような出来事が起きてしまった。最近、テレビや新聞で騒がれていた「郵政造反組」の自民党への復党問題――。そう、小泉さんの郵政民営化法案に反対して自民党を離れた12人を復党させるかどうかの問題で、結局、安倍さんが11人の復党を認めた一件がそれだ。

もういちど整理すると、そもそもこの問題は、昨年の総選挙で郵政法案に反対した議員を公認せず、「刺客」まで送りこんで自民党から事実上追いだしたのがことの発端。その是非はべつにして、選挙で一票を投じた人たちは、古い体質に決別し、新しい自民党に生まれ変わるという小泉さんの言葉を信じて300近い議席を与えたのだ。

ところが、それからわずか1年あまり。まるで何ごともなかったかのように元通りの形に戻ってしまったのだから、投票した人にすれば「じゃあ昨年の郵政解散選挙はいったい何だったの?」と思ったはず。実際、通信社の調査では6割近い人たちが今回の自民党のやり方に「反対」と答え、安倍内閣の支持率も低下しつつあるという。

いったいなんで安倍さんは「造反組」を復党させたのか。その理由はズバリ、来年の参議院選挙対策。じつは復党した11人はそのほとんどが参院選の勝敗を分けそうな1人区の県選出で、しかもすごく固い選挙基盤を持つ議員なのだ。自民党としては参院選で勝つためにどうしても彼らの協力が必要で、そのうえ年内に復党すれば、自民党に交付される政党助成金が2億円以上も増えるという。つまり、票とお金のふたつが得られるメリットがあったのである。

もっとも、この一件で失うものも少なくない。まず復党した議員と「刺客」は選挙区が重なるのでこの先もあつれきが続くはずだし、なにより、昔の自民党のような今回のやり方は安倍政権に対する不信感にもつながりかねない。有権者としては、政治家の言葉や公約というのはもっと重~いものであってほしいのである。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト