与党が負けてもブッシュ政権は続く

米大統領と日本の総理大臣、権限はどう違う?

2006.12.14 THU



写真提供/時事通信
11月の米中間選挙では、民主党が12年ぶりに上下両院で過半数を獲得。ブッシュ大統領は国民から不信任を突きつけられた形だ。もしこれが日本で起きたら、つまり与党が過半数を割ったら、すぐに内閣総辞職。だが米国では、今日もブッシュが大統領としてレッドカーペットを歩いている。なぜだ?

米国は大統領制で、国民は大統領に投票し、大統領に国を任せる。一方、日本は議員内閣制で、僕らは政党に投票し、国を任せる。日本では政治と言えば政党だが、米国では大統領が絶対。米大統領は、日本の総理大臣より、はるかに大きな力を持つ。

そもそも、日本の総理大臣は議員を兼職している。だから総理は議員の延長だといえる。かたや、大統領は実は議員ではない。大統領は大統領。まさに別格の存在なのだ。

国家の権力といえば立法、行政、司法の三権。議会(国会)が立法を、裁判所が司法を担うのは日米同じ。違いは行政権にある。日本では内閣が行政役だが、米では大統領が行政権を一手に握る。日本の内閣の全権力が、大統領一人に与えられている。

しかも、日本の閣議(内閣の会議)は全会一致が原則だ。総理は内閣のボスといえど、全閣僚が賛成しないと、やりたいことができない。となると、総理の権限は、実は意外なほど狭い。かたや、米政府の決定権は大統領に一極集中。極端な話、閣僚全員が反対しても、大統領がやる気なら、政府は大統領の指示どおりに動くのだ。

人事権の大きさも違う。米大統領は、大臣や補佐官はもちろん、大統領府8部局、15省庁と約50の行政機構の幹部高官を指名する。政権が交代すると、省庁のトップから日本でいう局長クラスまでが、ごっそり入れ替わる。数万人が一斉に出入りするその様子を、米国民は「回転ドア」と呼ぶ。

2年後には、次期大統領選がある。世論調査では、民主党候補への期待が高い。米大統領は、よくも悪くも、事実上の世界の覇者。回転ドアが回った後、世界はどんなふうに変わるだろうか。


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