安倍さんが提唱する目玉政策

再チャレンジからフリーター除外ってどういうことなの?

2007.01.11 THU



写真提供/時事通信
安倍さんの目玉政策「再チャレンジ」の雲行きがおかしくなってきた。安倍政権ではフリーターやニートを再雇用したり応援する企業を優遇する「再チャレンジ支援税制」を進めているのだが、ここにきて、その政策の対象からフリーターやニートを外す方針を決定。いったい誰のための再チャレンジなの? と疑問の声があがっているのだ。

そもそも再チャレンジとは、「小泉改革によって格差が拡大した」という批判を受けて安倍さんが先頭に立ってとり組んできた失業者やフリーターの支援策のこと。派遣労働の全面解禁をはじめ、小泉さんが規制緩和をバンバン進めたおかげで社会が不安定化。そこで安倍さんは「再チャレンジできる社会の実現」を政権公約に首相となり、「2010年までにフリーターをピーク時の8割に減らす」と約束したのである。

じゃあなんで再チャレンジを応援する企業の優遇政策からフリーターが外されたのか。その理由は、企業にとってあまりメリットがないから――。じつは、安倍さんは首相になるまえ、再チャレンジ政策の目玉にパートなどの非正社員と正社員を同じように処遇する「均衡処遇」を入れていたのだが、経団連に「政府は労使問題に介入しないでほしい」と言われ、一度引っこめた経緯があった。企業にすれば、政府は再チャレンジを支援しろと言うけど、小泉改革でやっと自分たちに有利な労働法制を手に入れたのになぜそんなことをしなきゃけないわけ? というのが本音。そのため、再チャレンジ政策には当初から決め手がなく、その中身も曖昧なものだったのだ。

もともと小泉改革の継続と再チャレンジを一緒にやることじたいに矛盾がある。知っておかなければいけないのは、「再チャレンジ」=「格差縮小」ではないということ。改革の継続は、その是非はべつとして弱肉強食社会をいっそう進める。再チャレンジとは、その競争で負けた人たちへの「がんばろう。元気だそうよ」という励ましにすぎないのかもしれない。


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