一昨年末、新憲法草案が発表されたけど

「憲法」と「法律」の違い、キチンと答えられます?

2007.02.01 THU



写真提供/Time & Life/Getty Images/AFLO
憲法改正論議がいよいよ本格化している。なにしろ、敗戦後60年にわたって堅持されてきた日本国憲法を変えようというのだから、関心を集めるのも当然だ。

しかし、憲法とはそもそも何だろう。誰でも教科書で「憲法は日本国の最高法規」と習った覚えはあるはずだが、普通の法律と何が違うのだろうか。慶應義塾大学教授・弁護士の小林 節氏に話を聞いた。

「憲法以外の法は主に国民の行動を規律するもの、憲法は国家権力を規律するためのものです。権力を預かる人々も国民から選ばれるわけですが、人間が不完全なものである以上、まず権力を正しく運用するように制限を課す必要がある。だから三権分立のような役割分担と限界が定められているし、不幸にして権力が濫用されてしまった場合に抵抗するために、すべての国民に不可侵の人権を保障している。これは憲法に関する世界的な常識です」

もちろん、憲法には「国家のありかたを示す法」という基本的な意味もある。しかし、近代においては「国家権力を規律するもの」といった意味合いが強いようだ。確かに憲法で国民が裁かれるわけではないし、憲法に反する法律は(その解釈次第とはいえ)、効力を持たないことになっている。

現在、国民投票法案が審議されているが、これまで憲法改正にともなう国民投票の具体的手続きが決められてなかったのがおかしいとも言える。憲法は主権者である国民の意思で変えられるべきものであるからだ。とはいえ、問題点がないわけではない。どのように憲法を変えられようとしているのかをしっかり学んでおかなければ、結果的に改正ではなく改悪を招く可能性もある。

「日本では、憲法の大切な本質が忘れられている。たとえば憲法で、各自の良心の自由に関わる、愛国心を強制するなんていうのは不見識です」(同氏)

「改憲」「護憲」と単純に判断する前に、どんな改憲案が発表されているのか、チェックしておきたいところだ。


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