旧山古志村の避難指示がようやく解除

中越大震災から2年半「復旧」と「復興」の現実とは?

2007.04.12 THU



撮影/遠藤貴也
深刻な被害をもたらした新潟県中越地震から約2年半。震災以来、最大で約8万人に対して発令されていた避難指示・勧告が、この4月1日でようやくすべて解除された。

地震発生の翌日、とりあえず大量のミネラルウォーターを積み現地に向かったものの、そのあまりの惨状に「いったい自分たちに何ができるのか」というジレンマを抱えつつ取材(本誌04年10月28日号参照)した者のひとりとして、感慨は深い。翌年の春、旧山古志村(現在は長岡市)の伝統行事である“牛の角突き”という闘牛イベントを取材(同05年5月12日号参照)した際にお世話になった山古志観光開発公社の方に話を聞いた。

「すべての避難指示が解除されたといっても、仮設住宅での生活を余儀なくされている住民はまだたくさんいます。我々としては“牛の角突き”という行事を継続することで、少しでもそうした住民の方を勇気づけられたら、と思って取り組んでいます」

今年度も、5月4日より牛の角突きが開催され、8月には旧山古志村の闘牛場でも本格的に再開される予定だという。

金融機関による、震災後などの企業の事業継続計画(BCP)を後押しする動きも、このところ活発化してきている。低利融資などを通じて、防災対策への取り組みを促すもので、京都銀行や名古屋銀行、日本政策投資銀行などが、具体的にサービスを開始している。しかし…。

「新潟県の場合、公共の道路や建物などの復旧については、かなりの程度まで達成していると思います。ただし、生活や産業の“復興”については、様々な考え方がありますが、ようやくこれから始まる、ともいえるでしょう」(新潟県・震災復興支援課)

3月25日。大規模な土砂崩れが発生した長岡市の県道復旧工事が完了、開通を祝う式典が行われたその翌日。能登半島地震が発生した。被災地には中越地震を経験したボランティアたちも数多く入り、復旧をめざす活動がまた始まっている。


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