国道沿いってどこも似てません?

“国道16号線化する風景”これを社会学的に考えてみると…

2007.04.19 THU



写真提供/時事通信
「どこも似てるな…」。郊外の国道沿いを走っていて、こんな感覚に陥ったことはないだろうか? 沿道にはファミレスやスーパーが建ち並び、どこでも均質的な風景が展開されてゆく…。

そんな景色を見て、あなたはどう感じるだろうか。僕は気味が悪いと思った。家の近所の国道沿いと旅先で通った国道沿いの街並みがソックリで、旅行気分に水を差されたなんて経験も…。実はこれ、社会学では問題視されている現象なのだとか。社会学者の北田暁大氏に話を聞いてみると…。

「東京周辺の郊外を走る国道16号線沿いなどに顕著な風景ですね。これに対する批判は確かに多々あります。例えば、通り沿いがチェーン店で埋め尽くされることで、地域の持つ歴史的景観が破壊され、文化や愛着心が育たない、という批判です。ほかにも、大型店の進出により駅前の商店がつぶれる“シャッター商店街化”の問題もあります」

こう聞くと、とても深刻な問題に思えてくる。ファミレスやスーパーは、文化や景観を壊す悪者なのか、と一瞬感じてしまう。しかし、それらは生活に欠かせない場所であり、R25世代にとっては小さなころからなじんできた場所でもある。これって矛盾した感覚なのでしょうか?

「それが普通の感覚ですよ。特に若い世代には。僕も田舎でコンビニを見つけると安心します。もはや現代人の重要な居場所なんですよ、そういう場所って。チェーン店だらけの道沿いに、違和感どころか、生活のリアリティを感じる人は多いはず。だから批判するだけでは仕方ないと思います」

なるほど。この先はどうなるんですか?

「この“国道16号線化”的な現象って、生活者の要望に応えてきた結果なんです。だから、我々が街に便利を求める以上、この流れはおそらく続くでしょうね」

便利になるのは喜ばしいことだが、便利に流されるままでは個性のない風景が巷に溢れるかもしれない。あなたはこの現象、どう考えますか?


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