似ているようで微妙に違う!?

「内閣」「政府」「政権」その言葉の違いを学ぶ

2007.04.26 THU



写真提供/時事通信
新聞やテレビをみていると、なんとなく疑問に感じる言葉がよくでてくる。たとえば「内閣」と「政府」の違い。同じ政治のニュースでも、「安倍内閣が…」「政府は…」とふたつの言葉を使い分ける場合がよくあるし、そのうえ「安倍政権」とか「連立政権」とか、「政権」という言葉を使ったりもする。

内閣、政府、そして政権――。いったいこの3つは厳密に、なにがどう違うのか。

まず、いちばんわかりやすいのが内閣。憲法で「行政権は内閣に属する」と定められているように、内閣とは行政権をになう最高機関のこと。その役割は、ふつうの行政事務に法律の執行や外交交渉、予算を編成して国会に提出することなどで、条約の締結や政令を制定するのも内閣の仕事だ。

しかし、「内閣」と「政府」の違いとなると、なんとも微妙。政府とは本来、立法・司法・行政の3つの機能を持った統治機関の総称で、イギリスや米国ではそういう意味として使われている。ところが、日本では、一般的に「内閣」=「行政府」=「政府」と理解されることが多く、実際、広辞苑にも政府のことが「内閣および行政機関を指す」と載っている。つまりふたつの言葉に広い意味での違いはなく、ほとんど「政府」=「内閣」と考えていいらしい。

問題はこのふたつと「政権」の違い。じつは、「政府」と「内閣」が同じ意味で使われることが多いように、「政権」も「政府」と同じ意味の言葉として使われる場合が多い。そのため非常にややこしいのだが、政権と政府が同じ意味かといえばそうではない。「政権」とはあくまでも、政治をおこなう権力、政治権力のことで、内閣や政府が具体的な機関なのに対し、政権とはその組織を動かす権力のことを指す。したがって、同じ意味で使われながらも、政権と政府は全然違う意味だったりもするわけだ。

ちなみに安倍内閣や安倍政権という言い方はするが、安倍政府というのは聞いたことがない。そのへんにも3つの言葉の微妙な違いが表れているのである。


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