都知事選なら300万!

選挙出馬に必要な供託金っていくらか知ってる?

2007.05.17 THU



イラスト:藤田俊男
先日、統一地方選が終わったが、今年は参議院選挙なども予定されている選挙ラッシュの年だ。ところで、都知事選に立候補する場合、「日本国籍であること」「30歳以上であること」「供託金300万円を支払えること」の3つが条件にある。衆院選、参院選なども立候補にはそれぞれ条件があり、供託金も同様にある。しかし、なぜ供託金が必要なのだろう。公職選挙法に詳しい慶應義塾大学の河野武司教授に話を聞いた。

「供託金制度は、立候補者の乱立を抑止するために設けられた制度です。たとえば、売名目的の無責任な立候補者などが出てしまうと、純粋に首長や議員を選ぶことができない。供託金制度により、無意味な立候補者を減らすことで、有権者も真剣な気持ちで選挙に参加するようになるんです」

つまり不純な動機で立候補させないための参加費ってことか。でも、納めた供託金は最後には戻ってくるんですよね?

「供託金は、得票数が没収点に達しなければ没収されます。たとえば、都知事選だと、有効得票数の10分の1が没収点の基準になります。没収された供託金は、地方自治体に納められ、他の選挙の予算に使われます。しかし選挙には、このほかにもたくさんのお金がかかりますので、当然、供託金だけで賄いきれるわけではありません」

選挙運営にはポスターの掲示板の設置費用や投票場の会場費、人件費もかかる。足りなければ、私たちの税金も使われるのだ。では、供託金の額を上げれば良いのかといえば一概には言えず、真面目な被選挙者が立候補しにくくなってしまう。そもそも諸外国に比べ、日本の供託金は高い。

「供託金の額は海外と比較されることが多いですが、供託金の安い国では立候補者の乱立を制限する方法がほかにもあります。金額だけで論じるのは難しいですね」

現状の日本において、供託金の額が適正かどうかは判断しにくい。立候補しない有権者の私たちとしては、投票くらい慎重に行いたいところだ。


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