ホントに引き下げて大丈夫!?

「成人年齢」を18歳にする理由って何なの?

2007.06.14 THU

成人年齢を18歳にすべきかどうかという議論をよく耳にするようになった。きっかけは憲法改正の手続きを定めた国民投票法で投票年齢を18歳以上にしたこと。それにともなって成人年齢や選挙権も18歳以上にする方向で検討しましょうという付則をつけたため、政府が具体的に考え始めたのである。

しかし、そもそもなぜ「18歳成人」なのか。そこにはまず、若者層に政治参加をしてもらいたいという狙いがあるらしい。2年前のデータで18歳~19歳は約270万人。これだけの若い有権者が増えれば政治離れを食い止めるきっかけになるかもしれないし、また、年金問題や財政赤字などによる将来の負担増について当事者となる世代の声を反映させることにもつながる。

もうひとつは、世界ではすでに「18歳成人」が主流だから。たとえば、英国では1960年代後半に学生運動をはじめとして若者の社会への不満の声が高まり、これに応えるかたちで69年に成人年齢を21歳から18歳に引き下げた。74年にはドイツもやはり21歳から18歳に引き下げている。朝日新聞の記事によると、国会図書館に資料がある185の国と地域のうち、18歳を成人としているのはじつに162カ国。サミット参加国のなかで成人年齢が20歳なのは日本だけで、つまり、成人年齢も選挙権も、いまや18歳が“世界標準”というわけだ。

とはいえ、「18歳成人」が実現するかどうかはまだ不透明。国民投票法の施行までまだ3年間の猶予があるものの、民法と公職選挙法をはじめ、国民年金法に未成年者飲酒禁止法、未成年者喫煙禁止法…など、検討が必要な法令は30以上に及ぶともいわれる。そもそも、国民投票法の投票年齢が18歳以上になったからといって民法や公選法まで変えなければならない理由がいまいちわからないし、「18歳ってほんとうにオトナなのか?」という根本的な問いもある。憲法と同じように、この問題も政治家や一部の人たちだけじゃなく、みんなで考えるべきことなのかもしれない。


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