極端な女子不足が深刻化?

中国の「一人っ子政策」30年がもたらした現象とは?

2007.07.05 THU

そういえば、教科書に出ていたなぁと思い出す人も多いかもしれない。中国の一人っ子政策である。これがつい最近のニュースに出てきた。中国広西省チワン族自治区で、一人っ子政策の徹底に乗り出した当局に住民が反発、暴徒化して死者まで出たというのだ。

もともと中国では「多子多福」、子だくさんが福をもたらすという考え方があった。50年代には、時の指導者・毛沢東が人口=国力として、人口膨張を促進。49年には5億人に満たなかった人口は、60年代後半には8億人と爆発的に増加した。このまま人口が増え続けると食糧や燃料などに深刻な不足が生じると予想した中国政府は、70年代から晩婚と少子を奨励。そして79年、一人っ子政策として政策化された。

2人目の子どもを産むと罰金が科せられたり、公務員なら減給になったりするこの政策は浸透。中国は一気に少子化に向かう。かつて5、6人子どもを産むのが当たり前、7以上だった中国の合計特殊出生率は、今や先進国並みの2以下に。人口増加抑制効果は3億人分とも4億人分ともいわれる。

だが、30年が経過し、そのゆがみも様々に出始めた。例えば人口の高齢化。生まれてくる子どもが少ないのに、高齢者はどんどん増えていくのだ。さらには、男女の出生バランス。労働力を求める農村部を中心に男子選好の傾向が強く、妊娠中に女子とわかると中絶する家族も現れ始めた。実際、男子の出生率は女子を大幅に上回り、2020年には20歳から45歳の男性が同世代の女性より3000万人多くなるというデータもある。結婚相手が不足するのだ。

もちろん政府も、問題を黙って見ているわけではない。2002年に「人口及び計画生育法」という新法を施行。一人っ子政策を継承する一方で、「夫婦ともに一人っ子の場合、第2子を産める」という、多くの地方政府が設けていた規定を国の法律で裏付けることにした。今、結婚適齢期を迎えているのが、まさに最初の一人っ子世代。さて、二人っ子時代は来るか。


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