課題は悪質業者淘汰と飼い主の意識向上

05年に改正されてから2年。「動物愛護管理法」の効果とは?

2007.07.05 THU

上京して3年目の夏。深夜、田舎の母から「コロが死んだよ」という電話があった。僕が小5のときに拾ってきた犬だ。享年15歳。部屋で一人、号泣した。

時は流れ今年5月。厚生労働省は都道府県や動物愛護センターなどに「収容動物の処分とは“致死処分”に限らない。“譲渡”なども含む」旨をあらためて文書で通知した。ほうほう、行政指導の鑑ですな。ところが、よくよく調べてみると05年6月に「動物愛護管理法」自体が改正されていた。その中身は? 施行から2年、効果は?

「主な改正点は動物取扱業に対する規制強化。届け出制から登録制に移行するとともに、事業所ごとに動物取扱責任者の配置が義務付けられました」(社団法人日本動物福祉協会・山口千津子さん)

背景には、モラルに欠ける悪質なペットショップや繁殖業者の存在がある。生まれたばかりの子犬が糞尿まみれで飼育されているケースなどもあるという。

「実際に立ち入り権限を持って動くのは各自治体なので、成果は彼らの取り組み次第でしょう。悪質なインターネット販売や移動販売業者が野放しにされているのも残念。どんな環境で飼われているかぐらいは購入前に見に行くべきです」(山口さん)

協会には「写真と違うノミだらけでやせ細った子犬が届いた」というネット購入によるトラブル相談も寄せられている。

計画性のない購入は飼育放棄につながりやすい。東京都の場合、飼い主が手放したり捨てたりした犬・猫は動物愛護相談センター(世田谷区八幡山ほか)に引き取られる。05年度の取扱数は9152件。

「犬の場合、約8割は飼い主の元に戻るか希望者に譲渡されます。しかし、残念ながらそれ以外の犬とほとんどの猫は致死処分しているのが現状」(同センター)

法整備もさることながら、飼い主の意識向上こそが動物愛護への第一歩。うーん、コロの思い出を機に、いろんなことを考えさせられました。


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