光市母子殺害事件、判決の行方は…

結局、無期懲役って何年で仮釈放されるの?

2007.07.05 THU



写真提供/時事通信
18歳の少年が、23歳の女性と生後11カ月の娘を殺害した山口県光市母子殺害事件(年齢はいずれも当時)。「排水検査を装って居間に侵入」「女性殺害後に屍姦」「泣きやまない赤ちゃんを窒息死させた」など、加害者の残虐な行為が報じられたのは記憶に新しい。さらにショッキングだったのは、一審の無期懲役判決後に少年が友人に送ったとされる手紙の内容だ。そこにはこう書かれていたという。「無期はほぼキマリ、7年そこそこに地上に芽を出す」――。

そもそも、無期懲役とはどんな刑罰なのか。本当に7年ぐらいで出所できるのか。法務省の刑事法制管理官室に聞いてみた。

「一部の国や地域では、生涯出所できない無期懲役の制度もありますが、日本では『仮釈放』が認められる制度を採用しています。一般的に『終身刑=死ぬまで服役』と思われているようですが、たとえ仮釈放がある無期懲役でも“一生その刑が続く”という意味では同じものなのです」

この「仮釈放」が、刑期中でも出所できる制度だ。ただし、出所できるといってもあくまで「仮」。刑が消えるわけではない。

「仮釈放された受刑者は、保護観察下に置かれます。住居が規制され、長期の外出も許可が必要になる。無期懲役は、このような制限のある生活が一生続くのです」(同)

もちろん、無期懲役囚の仮釈放は容易ではない。まず、その申請には最低10年の服役が必要だ。さらに、引受人や帰住地環境などが調査され、厳重に審理が行われる。「犯罪白書」(05年版)によると、04年に仮釈放された無期懲役囚数は全無期懲役受刑者1467人中3人。いずれも20年以上服役し、仮釈放許可人員の平均服役期間は27年2カ月(「矯正統計年報」05年版より)である。7年はおろか、十数年で出所できるなんてありえない話なのだ。

執行日まで己の死と向かい合う「死刑」。罪を一生背負い続けて生きる「無期懲役」。加害者の元少年に、司法はどんな判決を下すのだろうか。


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