公的機関なのか? それとも?

ニュースでよく見る「独立行政法人」って何?

2007.08.02 THU


新聞などでよく見かける「独立行政法人」。官製談合事件で問題になった緑資源機構も、独立行政法人だった。国の機関のようだし、何だか公務員にも近いような、違うような…。

独立行政法人は、行政機能の効率化やスリム化を検討するために、総理大臣の直属の機関・行政改革会議で1996年に提案された。国の機関として各省庁に属していた公的な事務や事業、研究機関を国から切り離し、独立させて法人格のある組織にしようというものだ。

2001年に実施された中央省庁の再編に伴い、国立博物館や大学入試センターなど、57法人が発足。今や国立大学も国立病院も実は国の機関とは切り離された独立行政法人。お札を印刷している造幣局、国立印刷局も、国から独立した存在なのだ。その他、宇宙航空研究開発機構、国立公文書館、理化学研究所、日本スポーツ振興センター、国立環境研究所など、07年4月1日現在で、独立行政法人は101にのぼる。

経営を自立させることで、コスト意識を持たせ、結果的に国の経費を減らそうという目的での法人化。だが、もちろん完全に民営、というわけではない。運営費や固定的な投資経費は国から交付を受ける。同じような役割を担う機関に特殊法人があるが、独立行政法人は、資金調達の際に国からの保証が得られない点が特殊法人と異なる。また、法人税や固定資産税などの納税義務もある。特殊法人より、ほんの少し民間法人に近い公的な機関、といった位置づけだ。

だが、国から離れたことが生んだのは、実際にはメリットばかりではなかったようである。経営の自立で給与の支給基準を独立行政法人側が作る仕組みが、逆に平均給与の高騰を生み、効率化の足かせになっているケースもある。実際、職員の平均給与が国家公務員の平均給与を上回っている法人は6割以上あるというデータも。特殊法人以上に天下り比率が高い、退職金が高いという指摘もある。まだ課題もささやかれる新しい法人形態、なのである。

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