閣僚不祥事、復党問題…逆風が吹くなか

安倍政権は何を実行したのか?この1年を振り返る

2007.09.20 THU



写真提供/時事通信
安倍首相、突然の辞任表明―。就任当時70%を超える支持率を誇り、華々しくスタートした安倍政権は、1年に満たずにその幕を下ろした。この号が配布される9月20日には、3日後に予定されている自民党総裁選の話題一色であろうが、安倍政権は何を実行してきたのか、あらためて振り返ってみたい。

首相就任後、まず行ったことは、中国との関係改善だった。靖国問題と反日教育政策により、小泉前首相と江沢民前国家主席のあいだで生じた溝。これを払拭するため、安倍首相は中国を訪問し、胡錦濤国家主席との会談を成功させる。『官邸崩壊』著者の政治ジャーナリスト上杉 隆氏はこう語る。

「安倍首相にとって、中国との関係改善は、自身の政治信条を棚上げしても、実行すべき課題でした。そもそも今後を考えれば、安倍首相と胡錦濤国家主席には、歩み寄る選択肢しか残されてなかったんです」

続けざまに韓国にも訪問、盧武鉉大統領との会見も成功させ、安倍首相は冷え切っていた日中・日韓関係を改善させる。

そして今年の通常国会では、手法はどうあれ、数多くの重要法案、とくに安倍首相の理念に直結する法案を次々と成立させる。

「国民投票法案、教育基本法改正、イラク特措法の一部改正。具体的にいえば、この3つですが、やはり安倍首相の悲願である憲法改正に関わる国民投票法案を通したことは大きい。これまでの首相が、たとえやりたくても実行できなかったものですから。…その是非はともかくですよ」(同)

しかし、「戦後レジームからの脱却」「美しい国づくり」「主張する外交」という理想を唱えた安倍首相が実行できたことはここまでだった。今夏、行われた参議院選挙の歴史的大敗。今、思い返せばこの時点で、続投を表明しようが、事実上安倍政権の終焉は不可避だったのかもしれない。

さて、現在、直近の政治課題は、テロ特措法の再延長問題である。この難問に、次期首相はどう舵を切っていくのか。今後の動向が注目される。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト