元総理にもずっとついている!?

総理などの要人たちを守る「SP」の任務と条件とは?

2007.10.25 THU



写真提供/時事通信
総理大臣のまわりにはいつも人がいっぱいいる。たとえば、総理が目つきの鋭い黒っぽいスーツの軍団をゾロゾロと引き連れ、官邸のロビーを歩いていくシーンをニュース映像でみたことがある人は多いはず。秘書にしては人数が多いし、側近の政治家にしては若くて、迫力がありすぎる。あの総理のまわりにいる黒スーツ軍団はいったい誰なのか。

答えはSP(セキュリティポリス)。つまり総理をはじめ、大臣や衆参両議長、各政党の党首、そして外国の要人など、そうしたVIPの警護をおこなう警護官が総理のまわりにいる軍団の正体というわけだ。

SPは警視庁警備部警護課に所属する警察官で、要人警護官だけあって警察でもエリート。じつはSPになるには厳しい条件があり、まず身長が173cm以上、柔道か剣道が3段以上というのが最低条件。くわえて拳銃上級者でなければいけないし、総理の外国訪問に同行するので英会話能力も求められる。そのうえ体力をはじめ、注意力、判断力、忍耐力などをすべて要求され、そうした条件を満たした警察官のなかからさらに選抜されるのだ。もちろん、その仕事は激務で、とくに総理のSPの場合、勤務時間は総理のスケジュールに合わせるのでほぼ24時間。つねに緊張を強いられ、トイレに行くことも制限されるので冷たい飲み物を飲むこともろくにできないという。

もともとSPは、1975年、当時の三木武夫首相が右翼に殴られた事件をきっかけに、米大統領の警護官、SS(シークレットサービス)をモデルに誕生したのだが、SPとSSでは根本的に違う点がひとつある。それは相手を撃つか撃たないか。SSの場合、躊躇していると犯人に蜂の巣にされるので、とにかくジャック・バウアーのように撃ちまくるが、SPの発砲は聞いたことがない。SPはあくまでも要人の安全確保が仕事。犯人逮捕は刑事や公安警察にまかせておけばいいというわけだ。肝心なところだけはほかに持っていかれるという、つくづく大変な仕事なのである。


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