連立騒動とかで注目されてますが

よく聞く「政界再編」ってほんとうにいいことなの?

2007.12.06 THU



写真提供/時事通信
政治の世界では、政局がいきづまってくるとなぜか必ず大流行する言葉がある。「政界再編」というのがそれだ。たとえば小泉さんが表立った活動をするとすぐに「政界再編への布石か」と騒がれ、先日の小沢さんの辞任騒動も政界再編の仕掛けといわれた。おまけに自民党の偉い人たちも、「次の総選挙の前後に政界再編の可能性がある」なんてことを最近よく口にする。なんだか政界全体に政界再編を期待しているかのような、わけのわからないワクワク感があるのだ。

しかしこの「政界再編」ってほんとうにいいことなのか。そもそも政界再編とは、なにか新しい政策や理念を軸に政治家たちが離れたり集まったりして、これまでの政党の枠組みが大きく変わることをさす。ひとことでいえば政党システムの全面的な再構築で、1955年の自民党結党と左右社会党の統一、いわゆる55年体制が最初の大きな政界再編といわれている。また、小沢さんが自民党を離党して主導した93年の細川連立政権も、その55年体制を終わらせ、自民党を初めて野党にしたことで、不完全ながらも政界再編のひとつとされている。

では軸となる政策や理念がないときはどうなのか。たとえば55年の場合、米ソによる東西冷戦、保守vs革新というはっきりとした理念の対立軸があった。いまはどうだろう。憲法改正? 安全保障政策? ところが政治家の人たちはあまりそういうことは議論せず、ただ政界再編とばかり口にする。そうなると「政界再編」というより「数合わせ」。自民党は衆参両院の「ねじれ」を解消したい、民主党はそろそろ政権に参加したい――。軸となる政策や理念がなければ、政界再編もそうした利害や損得による陣取りゲームにみえてしまうわけだ。

政界再編という言葉には、それが実現するとなにか日本の政治がすごくよくなるような、ほとんど根拠のない期待感がある。でもそういう言葉に踊らされるよりも、いまなにが起きているのかをみておくことのほうが大切だったりするのだ。


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