自民・民主大連立で話題になったけど…

ところで「保守主義」ってどんな主義なの?

2007.12.13 THU



写真提供/時事通信
自民・民主による大連立は実現せずに終わったものの、保守の大同団結を求める声は根強い。でも、どうもこの「保守」というのが何なのかよくわからない。『アメリカ保守革命』の著者でジャーナリストの中岡望氏に聞いてみた。

「保守主義の保守は欧米で生まれた考え方です。一言でいうと、国家に対し、個人の自由と尊厳を第一に考えるというものです。その背景にあるのはキリスト教の、神の教えを逸脱し、人間の意思で社会を作りかえるという傲慢さに陥れば、人はかならず過ちを犯してしまう、という原罪意識です。欧米の保守主義者が小さい政府や自由競争、自己責任を主張するのも、こうした思想があるからです。彼らは伝統と社会秩序を重んじ、緩やかな社会変革を主張しています。たとえば生物が進化するように社会も緩やかに変わるべきだと考えています。ちなみに、リベラルは反対の思想で、大きな政府が経済に積極的に介入して社会を変えるべきであると主張します」(同氏)

ん?じゃあ、日本の現状の保守主義って一体どういう主義なんでしょう?

「日本には欧米的な保守とリベラルといった明確な概念や国家観がありません。保守思想の一部であるナショナリズムが前面に出ているのです。日本の保守主義は国家主義に近いといえます」(同氏)

大連立との関係はどうなんですか?

「保守思想と大連立とは全く関係ありません。日本の二大政党に保守かリベラルかという対立がないことを考えると、似たもの同士の両者から大連立といった発想が出てくるのも当然かもしれません。アメリカで政府と議会、議会内での“ねじれ”は当たり前のことで、だからといって民主党と共和党が大連立をするということはまったく考えられません」(同氏)

保守とは何ぞや、という根本から海外とはかなり違っている日本。正直、保守とリベラルの対立という構造の方がわかりやすい気もするんだけど。


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