ついに40%を割り込んだが…

「おせち」の中身から日本の食料自給率を考えた

2008.01.04 FRI



ヒムロイサム=写真
三が日も明けて、そろそろおせちも食べ尽くした頃でしょうか。黒豆、数の子、栗きんとん。いいですね、ニッポンの味…。とはいえ、その食材の多くは輸入に頼っていることを知っていますか? 『食料輸入大国ニッポンの落とし穴』(新日本出版社)の著者で食料問題に詳しい小倉正行氏は言う。

「まず、数の子とクルマエビは100%近くが輸入モノです。ほかにも、大豆類の国内自給率は3%、栗は7%、シイタケは30%台、加工向けニンジンが40%。比較的高い、ごぼう、こんにゃく、そしてカマボコの原料となるタラも60~70%程度です」(小倉氏)

でも、鶏卵はほぼ国内産ですよね?

「たしかに鶏卵の自給率は95%ですが、エサとなる飼料はほとんどが輸入。何らかの事情で飼料の供給がストップすると、我々は卵を1週間に1個しか食べられなくなるという試算もあります」(同)

それは困る。農水省によれば、06年度の食料自給率(カロリーベース)は39%。60年代は60~70%台だったが、その後徐々に低下。89年に50%、そして昨年ついに40%を切るまでに落ち込んだ。主要先進国の中で50%を下回っているのは日本だけ。同省は「2015年度までに食料自給率を45%まで引き上げる」という目標を立てているが、明るい材料は見あたらない。

それでは、食料自給率を上げるための抜本的な対策はあるのだろうか?

「まずは、鶏や豚などの飼料の国内生産体制を整備すること。いま、日本には埼玉県と同じ面積の耕作放棄地があるんです。それを利用して飼料用のコメを作る。もうひとつは、生産者意欲の向上。ちゃんと儲かる仕組みを作って、農畜産業離れに歯止めをかけるべきです」(同)

飼料となるトウモロコシの輸出大国アメリカは、近年、バイオエタノール燃料の生産を本格化。その原材料となるトウモロコシが、近い将来、輸入できなくなる可能性もある。日本人の胃袋は今、危うい環境に置かれているのだ。

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