立法府が法案を出すのは当然なのに

ところで議員立法って普通の法案とは何が違うの?

2008.01.31 THU



写真提供/時事通信
衆参ねじれ国会のなか、民主党が議員立法の連発を掲げるなど、議員立法という言葉が注目されている。議員立法とは議員が法案を作成し、国会に提出すること。基本的に衆議院では20名以上、参議院では10名以上の議員の賛同者がないと提出することができない。

そもそも公民の授業で習ったように国会は立法府、つまり法律を作るところだ。議員が法律案を提出するのは当たり前なのだが、実態はどっこい異なっている。日本の国会では、内閣、つまり行政が提出する法案の割合が非常に高い。実際、議員提出議案は約3割に過ぎず、そのなかでも可決される法案となると、議員立法はたったの1割程度。なぜ、このような現状なのか、市民立法機構代表の須田春海氏に聞いてみた。

「与野党を問わず、日本の政治家には独自に政策を立案したり法案を書いたりする機能があまりありません。このため、与党はこれらの作業の多くを官僚に丸投げしているというのが現実です。また、野党や市民が立法に参加することも困難です」

となると、各政党が独自の政策立案、法案作成機能を持つとともに、霞が関が与野党を平等にサポートすることにより、議会主導の立法活動を実現する、というのがあるべき姿ということになる。

でも、今までやってこなかったことを突然できるとも思えないんですが…。

「いえいえ、与党になら議員立法を有効に活用した議員もいます。代表は田中角栄元首相です。彼は多くの政治家とは異なり、官僚の言いなりにならずにうまく利用して議員立法を量産しました。今話題になっている道路特定財源の大枠を議員立法で作り上げたのも彼です」(同氏)

なるほど、事例はあるわけですね。ところで、民主党の議員立法連発作戦、これは自民党案への対案を示すことで政権担当能力をアピールするものだ。立法府の政党としては当然のことだが、評価されるものを提出し、施策に反映できるかどうかが注目される。


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