世界を変える天才を発掘せよ

IPA認定の天才プログラマーは18歳!いったい、どれだけスゴ腕なの?

2007.11.26 MON


去る10月30日に行われた認定証授与式で認定証を受け取る上野くん 写真提供/情報処理推進機構
Appleのスティーブ・ジョブズ、Microsoftのビル・ゲイツなどなど、ときにひとりの天才が時代を変えてしまうことがある。日本からもそんな天才の輩出を目指して、独立行政法人 情報処理推進機構(以下、IPA)が、「未踏ソフトウェア創造事業」という試みを行っているのをご存じだろうか?

2000年度からはじまったこの事業は、天才的な人材の発掘・育成を目的にして、一般公募されたソフトウェアから産業界・学界の有識者(プロジェクトマネジャー)が審査・採択・認定しているのだ。

有識者(プロジェクトマネジャー)が独創的だと認めると、そのソフトウェアは採択される。採択されると、助成や有識者からの助言など、さらなる開発のために必要な支援を受けることができるのだ。また、未踏コミュニティという採択者のみが加入できるコミュニティへの参加が認められ、歴代認定者や有識者との交流が図れたり、事業化・製品化支援(IPAが選んだアドバイザによる法務、財務、知的財産権、マーケティングなどに関する問題解決のための支援)を受けることも可能になる。

さらに、IPAは採択者の中から特に優れた能力を持つ人材を「天才プログラマー/スーパークリエータ」に認定している。認定を受けると、今度はIPAを通じてその存在が世間に広く公表されることになり、有名IT企業などからオファーが殺到するとか。

今年実施された「未踏ユース」という28歳未満の若手を対象にした公募枠で、これまでの最年少記録を塗り替える18歳という若さで認定を受けた千葉大学2年生・上野康平くんのテーマは、「物理ベースのレンダリングを柔軟性を持って行えるアーキテクチャの開発」。…と、書いたものの、残念ながら素人には、そのスゴさが分からない。そこで、IPAで同事業を担当する柳沼研究員にお話しを伺ってきた。

「3次元CGを作る場合、現在大きく2種類のレンダラ(註:コンピュータによって画像や映像を生成する作業をレンダリングといい、レンダラはそれを行うソフトウェアのこと)が使われています。CGアニメなどに使われるアート系のレンダラと、工業デザインなどに使われる写実的なレンダラです。上野くんは、この2つを統合してアニメ調の陰影と写実的な陰影を同時に、かつ効率的に行えるまったく新しいレンダラを世界で初めて開発したんですよ」

なんでも、上野くんのレンダラは、処理能力の優れた最新のPCでなくても、古いPCを複数つないで高速なレンダリング処理ができる柔軟な設計になっているそうで、実用化されれば普通のPCでも効率的にレンダリング処理ができるようになるという。説明を聞いても何となくしか理解できないけど、なんだかスゴそう。

上野くんは飛び級で千葉大学に入学できたほどの頭脳の持ち主で、幼児期からワープロを触り、小学1年生のころからプログラムを作っているとか。

「ちなみに、『おしりかじり虫』を大ヒットさせた、うるまでるびさんも、かつて『天才プログラマー/スーパークリエータ』の認定を受けたことがあるんですよ。そのときに採択された誰でも簡単にアニメが作れるソフトで、おしりかじり虫のアイデアも作ったと言っていました」(同)

こうした天才たちが僕らの生活をますます便利にしてくれるのかも。

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