政界もネット動画に本格進出!?

YouTubeに開設された自民党の独自チャンネルの狙いって?

2008.01.25 FRI


現在、LDPchannelのトップページを開くと「新テロ特措法案」についてのPRムービーが再生される
昨年12月18日、自民党は日本の政党として初めて、動画投稿サイト「YouTube」内に、独自のブランドチャンネル「LDPchannel」を開設した。これまでにも議員演説の動画などが第三者の手によってYouTubeにアップロードされることはあったが、今後は自民党が自ら、政策をPRする動画や多彩な資料映像などを配信していくという。

「海外ではYouTubeが完全に市民権を得ており、アメリカの大統領選でもすでに候補者討論会の映像などがYouTubeを通じて配信されています。これに加えて、日本でもそう遠くない将来に公選法が改正されてネット選挙が解禁になるだろうという読みがある。その先駆的な試みとして、自民党はYouTubeでの政治活動を始めようとしているのでしょう」(ITに詳しいジャーナリストの佐々木俊尚氏)

ネットを通じた情報発信は多くの組織にとってすでに常識だが、こと動画コンテンツに関してはまだまだこれから。1日に数億回も再生されるYouTubeを介することで、より多くの視聴者の目に触れる機会を増やせるメリットがあるわけだ。

自民党マルチメディア局長を務める河野太郎議員は、LDPchannelの開設にあたって「国会議員一人ひとりが、どういう人間かが分かるような映像をたくさん掲載していきたい」と語っている。現在アップロードされている動画は、福田首相を中心とした“所属議員からのメッセージ”形式のものが多い。テレビのニュースなどでは部分的にしか見えてこない議員の人柄などを、ネット利用層に向けて「わかりやすく伝えたい」という狙いがあるようだ。

「とはいえ、インターネットは“自分に有利な情報を発信したい”がそのまま通用する世界ではありません。例えば、先の参院選では民主党の小沢一郎代表の公式動画がニコニコ動画で配信されましたが、多くのユーザーの手によって内容がイジられ、笑いのネタにされる事態が起きました。本人の意図とは異なる受け止め方をされ、勝手に改変されてしまうのはネットの世界における常識。それを踏まえずにネットに進出すれば、手痛いしっぺがえしに合う危険性もあるということを、社会的地位の高い人ほどきちんと認識すべきでしょうね」(同氏)

なお、自民党に1日遅れて、社民党もYouTubeにブランドチャンネル「社民党動画ニュースチャンネル@YouTube」を開設した。今後は、政治や行政などのお堅い分野のネット動画も増えていきそうだが、それが視聴者にどう受け取られていくのだろうか。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト