人にも環境にも優しいエコ電車が誕生

次世代型路面電車「SWIMO」(スイモ)ってどんなところがスゴイの?

2008.01.25 FRI


スイモの名称の由来は英語の「Smooth」から。文字通り、架線いらずで滑らかな走行を実現するか!? 写真提供/川崎重工業
活動圏によってはまったく縁のない人もいるだろうけど、近距離移動にはなかなか便利な路面電車。都電荒川線や東急世田谷線など都心を走る路線もあるし、バスよりも時間に正確なのがうれしい。

しかし、最盛期の昭和初期には65都市82事業者が路面電車を走らせていたものの、自家用車の普及につれて衰退してしまった。これも時代の流れだろう。

ところが、07年暮れに発表された次世代型路面電車「SWIMO」(スイモ)はちょっとスゴイ。路面電車として、世界で初めてニッケル水素電池による駆動を実現したのだ。

去りゆくイメージの強かった路面電車の分野で、こうした新型車両が開発されていたとは少々意外な気もする。さっそく開発元の川崎重工業を直撃してみた。

「SWIMOが従来の路面電車と大きく異なるのは、まず電池駆動によって架線なしでも10kmほどの走行が可能なので、都市景観を損なわないほか、路線の新設や延伸が容易です。また、ブレーキの際に発生する電力を蓄えることで大幅な省エネを実現、さらにニッケル水素電池を座席下に格納したことで、客室はバリアフリーに対応した広いスペースを確保しています」(車両カンパニー技術本部長・奥保政さん)

なるほど、人にも環境にも優しいという点では、いかにも次世代型と呼ぶのにふさわしい。

「地球温暖化防止のためのCO2対策として、交通システムの見直しは急務です。電車は他の交通機関に比べてエネルギー効率が高く、CO2排出量も少ないことから、世界各地で見直されている乗り物です。SWIMOの導入によって環境にやさしい交通手段で移動ができるようになり、高齢者を含めたすべての人々の生活行動範囲が広がると考えられます」(同)

実際、国内の鉄道事業者はこうした次世代型路面電車の導入に積極的で、約半数で新規路線や延伸計画が検討されているのだとか。

国内のみならず、海外からも引き合いが多いというこのSWIMO。エコブームや高齢化社会とも相まって、路面電車が再び主要交通網として復権する日も遠くはないかも!?

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