民主党が「公職選挙法一部改正案」を国会に提出

ネットの選挙活動はナゼNG?気になる改正案の中身は…

2008.02.08 FRI


選挙ポスターでは候補者名はわかるが、政治理念や公約のすべてを伝えることは難しい。ネットの選挙活動が解禁されることで、果たして有権者の政治に対する関心も高まるのだろうか。
公職選挙法に違反するとして、控えられているインターネットを使った選挙活動。これまで何度も解禁に向けた動きがあったけれど、根強い反対意見に配慮しているのか、実現には至らなかった。しかし、ここへ来て解禁に向けた議論が再び本格化している。というのも、現在会期中の第169回国会に「公職選挙法等の一部を改正する法律案」が提出され、審議中なのだ。

政党や政治家だってホームページを持っていれば、メールマガジンを配信したり、ブログを更新している政治家もいる。さらに、自民党や社民党はYouTubeに専用チャンネルを開設し、動画配信を行っていたりもする。しかし、それらはあくまで政治活動の範疇。選挙期間中のいわゆる選挙活動でインターネットを活用することは、公職選挙法で禁じられているのだ。

「選挙期間中にホームページを更新して自分の主張を掲載するのはもちろん、予定を書き込んだりする行為も公職選挙法に抵触する可能性があります。現在審議されている法案が可決されるなど、法案そのものが変われば、もちろん状況は変わりますが…」(総務省選挙課)

ただし、公職選挙法は昭和25年にできた法律で、当然インターネットでの選挙活動は想定されていない。したがって、インターネットを利用することが禁止であると明記されているわけではない。そこで今回、改正法律案を提出して、ガイドラインを作りつつ、解禁しようという話なのだ。

提出されている民主党の法律案のポイントは、主に2点ある。

まずは、「インターネット利用の原則解禁」。ホームページ、ブログ、メールなど、あらゆるインターネットの形態を原則として利用できるようにするというのだ。しかも、対象は政党や候補者だけでなく、それらに属さない第三者も含まれている。

なぜ、第三者も含まれるのかというと、現在の公職選挙法では、第三者が特定の候補者を推薦・支持・反対することを記した文書図画を頒布したり、掲示することが禁じられている。したがって、有権者が選挙期間中にブログでこれらの行為をすることは、法律違反になる可能性が高い。しかし、ブログやSNSがこれだけ広まった現状を考慮すると、第三者の意見表明を禁じるのはあまり現実的な話ではない。そこで、今回の改正案と合わせて一緒に解禁しようというわけだ。

2点目は、不正行為への対応だ。インターネットを活用した選挙活動の解禁に反対する人からは、なりすましなど不正行為の可能性を指摘する声がある。そこで、ウェブサイトやメールを用いて選挙運動をする者に対し、氏名・メールアドレスの表示を義務づけ、なりすましを行った場合は2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金を科すなど、罰則も明記されている。

現時点では、改正案が否決される可能性もある。だが、もし一気に可決するようなことになれば、さっそく次の選挙から候補者の選挙活動が様変わりするかもしれない。

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