“婚外子”が50.5%から見えること

フランスが導入した少子化対策の秘策とは?

2008.02.28 THU



写真提供/AFLO
先進国の多くが頭を悩ませる少子化。そんななか、欧州一の合計特殊出生率を誇るのがフランスだ。06年の2.00から減ったものの、07年も1.98とトップを守った。実はフランスも、93年に1.66まで出生率が落ち込んだ歴史がある。だが、出産・育児への行政支援や、子どもの数に応じた税の優遇措置などの効果もあり、上昇に転じていった。

だが、それだけではなかった。07年にフランスで生まれた子ども81万6500人のうち、なんと50.5%が婚外子だったというのだ。親が結婚をしないまま生まれた子どもが初めて半数を超えたのである。この事実が低下傾向にあった出生率の下支えになったことは間違いない。フランスでは70年代から、親の婚姻関係の有無に関係なく、子どもには同じ権利が与えられている。65年の婚外子の割合は約6%だったが、30年もたたず3割を突破。今や、婚外子かどうかの法律上の区別もないという。

だが、婚外子の広がりには、ほかにも大きな要因がある。99年に施行されたPACS(連帯市民協約)だ。これは性別に関係なく、成年に達した二人の個人の間で安定した持続的共同生活を営むために交わされる契約。PACSを結んで届け出れば、結婚とほぼ同等の法的権利を得ることができる。例えば、社会保障給付金などは、個人ではなくカップルとしての率が適用される。住宅の契約でも考慮されるし、労働法の特別休暇も適用される。結婚との違いは、合意でなくとも片方の意思だけで解消できる、つまり別れられること。PACS婚は結婚より緩やかな形で、結婚ほど縛られず、結婚の社会的なメリットを享受できるのだ。実際、すでに社会に浸透している。昨年の大統領選で敗れた社会党のロワイヤル元環境相もPACSで関係を続けていた。

日本でも、結婚という制度にこだわらずに産んでいい、という風潮が社会に広がれば、出生率はどうなるのだろう。実は日本の婚外子の割合は2%。先進国に比べて、低い数字だったりする。


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