罰金は最高3000万円! 懲役刑もある!?

迷惑メールが厳罰化へ…その効果は期待できそうなの?

2008.03.14 FRI


財団法人日本産業協会の統計によると迷惑メールの90%以上は海外発信。国内の規制を厳しくしても焼け石に水?
メールの受信箱にあふれ返る迷惑メールの山、また山。何度か対策は講じられたみたいだけど効果ってあったっけ!? それが僕らの素直な実感だ。

「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(俗称:迷惑メール防止法)では、受信者の同意を得ていない広告メールを送信する場合、タイトルに「未承諾広告※」という文字を入れれば無差別にメールを送信できたし、そもそも守る業者なんていなかった。実際、迷惑メール防止法が施行された2002年以来、同法違反の摘発はわずか5件のみなのだ。

しかし、このほど総務省・経済産業省が、受信者の同意を得ない迷惑メール送信は違法とする「オプトイン方式」を採用。厳罰をうたった改正法案を国会に提出し、2008年内の施行が視野に入っている。それぞれのポイントを整理してみよう。

●迷惑メール防止法改正案(総務省が国会に提出し、閣議決定)
広告送信者の氏名、名称、連絡先をメールに記載することなどが義務づけられ、罰金は最高3000万円。送信を依頼した業者が立ち入り検査の対象になる。

●特定商取引法改正案(経済産業省が国会に提出)
最大で懲役1年、罰金200万円の刑事罰を新設。広告主には受信者の同意を得たことを示す記録の作成を義務づけ、取引のある金融機関には広告主に関する資料提出を命令できる。

内容を見ると何とも勇ましいが、果たしてこの法改正にどれだけ実効性があるのか。「迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会」メンバーでもある弁護士・岡村久道氏に聞いてみよう。

「迷惑メール発信元の特定には、憲法で保障された『通信の秘密』を考慮しなければなりませんでした。それが障壁で、これまでは摘発がほぼゼロ。しかし、今回の法改正では総務省・経済産業省が迷惑メール送信業者および広告主の情報提供を要請できる権限を持ち、さらに立ち入り検査も行えます。取り締まりの実行力は強化できるでしょう」

総務省の改正法案では海外発信の迷惑メールも規制対象になる。しかし、国外にいる犯罪者をどうやって捕まえ、処罰するのだろう? 

「今回の法改正で、各国当局にも情報提供が求められます。迷惑メールは国境を越える問題ですから、日本だけで行っても効果は上がりません」

とはいえ、迷惑メール規制の厳しさは国によってマチマチだしなぁ。海外の犯罪者を摘発できるかはハッキリ言って微妙。だけど、迷惑メール=違法との定義が法的に成立し、取り締まりが実効力を持つのは確か。迷惑メール摘発は、今後も小さなことからコツコツとで進めていくしかないのかもしれない。

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