種子島宇宙センターの美人広報に聞いた!

超高速インターネット衛星「きずな」で僕らのネット環境はどう変わる?

2008.03.21 FRI


「中学生のときに映画『アポロ13』を観て、宇宙に関わる仕事がしたいと思った」という井上ゆりかさん。同センターのロケットの打ち上げには毎回立ち会われているそう
去る2月23日、鹿児島県種子島宇宙センターより「世界中の誰もが平等に高速の通信衛星サービスを受けられる社会の実現」を目指して、実証をおこなう超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」が打ち上げられた。

ニュースなどでご覧になった方も多いかもしれないが、結局、この衛星がどのぐらいスゴいのか、いまいちピンときていない人も多いハズ。

そこで、種子島宇宙センターの広報で、「美人広報」との呼び声も高い井上ゆりかさん(26歳)に、きずなの実証が成功した暁には、僕らのネット環境がどう変わるのか? を聞いてみました。

「いちばん恩恵を受けると思われるのは(日本や東南アジア諸国の)都市部よりも山間部や離島に住んでいる方々ですね。たとえば、私が今いる種子島はこ2~3年で、やっとADSLが開通したんですね。それまでは、ISDN回線が主流だったし、光ファイバーはまだまだという現状で、都市部と比べるとかなりネット環境の地域格差があるんです。この環境の違いによる情報格差を解消できるということが利点のひとつです」

なるほど。ほかには、どんなことが?

「今のインターネットはケーブルを介しているため、災害などであちこちのケーブルが寸断されてしまうとネットワークがつながらない状態になりますよね。でも、高速通信衛星がスタンダードになれば、仮に災害が起きても情報のやり取りができるので、被災地や対策本部などをすぐにつなぐことが可能です」

うーんやはり、非常に画期的なものなんですね。ちなみに、過去にこうした高速通信衛星の打ち上げというのはあったんでしょうか?

「通信環境と関係する衛星としては、日本では『きく8号』(06年12月)や『OICETS(オイセッツ)』(05年8月)といった衛星が、また、アメリカでは民間衛星の『Wild Blue』、タイでは『IP STAR』という通信衛星が打ち上げられていますが、いずれもきずなとは通信速度がかなり異なります。現状、家庭用ADSLで最大40Mbps、光ファイバーで100Mbpsの転送速度に対して、最大で1.2Gbpsの受信が可能となる『きずな』のような高速通信衛星の打ち上げは、世界でも前例がありません」

と、実は想像以上にスゴい通信衛星だった「きずな」。約2週間後にNASAで打ち上げられたスペースシャトル、エンデバーの話題で注目度が薄れてしまった感は否めないものの、5年間続くという実証の末に、僕らのネット環境は激変するかもしれません!

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