ムーミンだってこれで学んだ!?

フィンランド式の学習メソッドが世界の注目を集めるワケとは?

2008.03.19 WED



イラスト:スエナス
「日本の子供たちの学力が低下している」って悲鳴をよく聞く。証明するデータはいろいろあるが、最近注目されているのはOECD(経済協力開発機構)が3年ごとに実施するPISA(学力到達度調査)だ。各国の15歳を対象とした国際テストなのだが、日本の順位が急降下している。逆に毎回上位に君臨するのがムーミンの祖国フィンランド。強さの秘密はやはり教育にあるようだ。

「学力というものの捉え方が根本的に違うんですよね」とおっしゃるのは『フィンランドメソッド実践ドリル』(毎日コミュニケーションズ)の著者・諸葛正弥氏。

「日本のお勉強の主眼が事実を覚えることにあるなら、フィンランドでは問題点を見つけ解決していくことにある」という。もちろん学習において暗記は重要だが、ただ覚えるだけでは本当に身についたとはいえない。

「そこで大切なのがコミュニケーション能力なんです」(諸葛氏)

『桃太郎』を例にとるなら『桃太郎が家来を引き連れて鬼を退治した』が物語の中心である。日本の教育はそこを教えるだけで終わる傾向にある。ところがフィンランドでは「桃太郎はなぜ鬼を退治したの?」「話し合いは?」「家来へのギャラはきびだんごだけでいいの?」など、いろんな問題点を探し出し議論していく。その際使われるのが『フィンランドカルタ』だ。日本の百人一首やいろはかるたの類ではない。中心となるキーワードから連想される事柄を書き出し、線でつなぐ。『桃太郎』から『サル』『鬼退治』などを連想し、『鬼退治』から『こらしめるだけ?』『悪者と決めつけていいの?』などを連想させる。

「この作業が議論を膨らませ、ひいては物語の理解へとつながるんです」(諸葛氏)

問題を見つけ分析し、皆で議論する。ビジネスでも大いに役立つ方法論だ。『学校のお勉強は社会では役に立たない』なんて言われる日本だが、フィンランド式を導入すれば少しは変われるかも


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